情報通信の世界にも、年度ごとに検討テーマの流行がある。2009年はコスト削減がテーマだった。2010年に移ると流れは変わり、ITビジョンやIT中計といった、中長期的なIT構造改革にテーマが移っている。

 中長期的な計画を考える中では、将来的な投資計画や組織計画も検討するが、主題は重点的に投資する業務領域やインフラ領域を特定すること。その中で、ガートナーが担当している案件で「やるべき」テーマとして必ず「アジェンダ」の一つに入ってくるのが、コラボレーションである。

 そこで今回は、生産性の向上などのために「コラボレーションワーク」実現を目指すケースを想定し、ソリューション提案を募った。

加速するコラボレーション導入

 ガートナーでは、コラボレーションを含むCCC(Contents、Communica-tion、Collaboration)という分野は急激に成長すると予測している(図1)。規模は必ずしも大きいとは言えないが、日本のIT市場の成長が年1%成長と予測されている中、CCC向けのクラウドサービスだけで年14%以上の成長を続けていくとみている(図2)。

図1●クラウド時代のアプリケーションマップ
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図2●日本のCCC市場の推移と予測
電子メールを含む日本のCCC市場は年率14.4%成長。2009年の57.7億円から2014年の113億円市場になる。
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 コラボレーションは、例えば「企画業務」など、複数のユーザーで文書を作る作業に活用するもの。この意味では、完成した文書を流通させるグループウエアなどとは位置付けが違う。

 厳しい現在の経営環境下では、企業が生み出すアイデア、計画によって事業の成否が決まるといっても過言ではない。コラボレーションに活路を見出す流れは、自然なものと受け止めるべきだろう。

 多くの日本企業が海外企業の買収、新興市場への進出といったグローバル化に積極的な姿勢を見せていることも、背景の一つである。もともと日本企業は海外に比べ顔を合わせてのコミュニケーションを重視する傾向が強く、コラボレーションの導入に積極的な意見は少なかった。ところが近年のグローバル化推進で、海外でスタンダードとして利用されているコラボレーションを取り込もうという意識が高まってきた。こうした日本企業は、今後さらに増えていくはずだ。

 利用環境が整ってきていることもコラボレーション導入の後押し材料になる。具体的には、スマートフォンやタブレット型端末といった利便性の高いモバイル端末と、コラボレーション関連のクラウドサービスの充実だ。

ポイントはココ!
■機能要件では人、コミュニケーション、コラボレーションの三つの観点に着目
■基本要件とともに、当面の提案スコープ(範囲)を絞り込み、明記して提案を募集する

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