前回まででMDMパッケージ導入前にやるべきことを解説してきた。今回はMDMパッケージの選定・導入に当たって、知っておくべきことを解説する。

 社会人になって数年がたつと、学生時代の友人たちの結婚ブームがやって来る。第1期・第2期といった周期があるが、私の場合は20代の後半に第1期のブームがやって来た。

 当時はまだ、歴史ある有名ホテルでの結婚式が多かった。だが、とある友人はレストランウエディングを選択し、ローストビーフで有名な鎌倉山本店を式場とした。

 それまでの私はご飯・キャベツ・味噌汁お代わり自由のとんかつ屋さんで食欲を満たす日々を送っていた。そんな私にとって、鎌倉山本店で味わった料理がおいしくないわけがない。店に入ってからのあらゆる過程で、おもてなしにも感激しきりだった。建物の雰囲気や、椅子・机といった設備の重厚感、従業員の方々のホスピタリティーなど全てが行き届いていた。

 かくしてその結婚式をきっかけに、私は高級店の世界にのめり込むことになった。

 ところが、食品メーカーの商品情報管理に関わる仕事をし始めた時。対応窓口のお客様の一言にギクッとなった。 「高くておいしいのなんか、当たり前やんか(関西風イントネーションで)」

「安くておいしいから面白いんだよ・・・」

 実は、この食品メーカーのお客様とは、第4回 MDM組織を立ち上げ、運用業務を設計するでご紹介させていただいた「人生の師」のお方である。プロジェクトでマスター管理について議論する合間の何気ない一言だった。

 その時は「どういうことなんだろう???」と頭の中をハテナマークが飛びまくった。その後、先方の社内食堂でご馳走になったり、移動の途中でランチに立ち寄ったり、プロジェクトの懇親会で飲み会を開いたりと、師匠とのお付き合いが深まるなかで、発言意図が少しずつ理解できてきた。

 様々なお店で師匠の立ち居振る舞いにも学んだ。

  • カレーを食べに行った店では、残った他人のルーを「ちょっとごめんな」といいながらスプーンですくって味見する
  • チェーン店の中華風居酒屋へ行った時は、五目焼きそばと青梗菜(チンゲンサイ)のクリームスープ煮と麻婆豆腐をチャチャっとブレンドして新たな味覚を作り出す
  • 夜にこぢんまりとした高級和食店へいった時に、満腹にも関わらず「これは絶対お腹に入るから」と勧められた城下ガレイの味は今でも忘れられない
  • 基本動作なのかもしれないが、訪問したお店では必ずキッチンの中をのぞき込む

 もちろんのこと、いずれも「当たり前やんか」と言いながらである。

 そんなこんなで食べ物の教育を先生から受けている間に、高級店での食事が最高だ…とすることに物足りなさを感じるようになってきた。先生に連れられて行った数々の料理店は、味も雰囲気も値段もまちまちで、どこにも文句のつけようがないというものは無い。しかも時々は“外れ”もある。だけれど絶対的に楽しいのである。

 いろいろな評価軸を持って多方面から比較評価することが重要であると分かってきた。そして最終的に行き着いた理想が 「安くておいしい」だった(図1)。

図1●おいしいお店の基準
図1●おいしいお店の基準

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。