短文投稿サービスのTwitterや、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のFacebookやmixiのようなソーシャルサービスを活用して、簡単に情報を交換したり、必要な情報を取得したりしながら作業を進める。こんな業務スタイルを支援するSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)が次々と登場している。

 CRM(顧客関係管理)ソフト「Salesforce CRM」をSaaSとして提供するセールスフォース・ドットコムは、2010年6月に「Chatter」の提供を始めた。

 SAPジャパンは「StreamWork」を提供している。米オラクルは2010年9月19日から開催した年次カンファレンスで、「Oracle Social CRM」に4製品を追加すると発表。時期は未定だが日本でも提供予定だ。

 3社のサービスに共通するのは、既存の業務アプリケーションの強化を目指して、消費者向けのソーシャルサービスの発想や技術を取り入れていることだ。

既存製品の補完が目的

 ソーシャルサービス機能の代表例が、対話を前提としたUI、およびSNS機能だ。前者は、色々な人が投稿した短文を時系列に沿ったタイムライン形式で見られるTwitterのような機能である。後者を使えば、他部門で同様の業務に携わる担当者を見つけたり、特定の目的を持ったグループが作れる。

 技術とともに、人と人や、人が発信する情報をつなぐというソーシャルサービスの持つ発想を、CRMやERP(統合基幹業務システム)といった以前からある業務アプリケーションに融合することを3社は目指している。狙いは利用者の情報収集の効率化や、生産性の向上だ(図1)。

図1●ソーシャルサービスの発想・技術を業務アプリケーションにとり込む例
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