今回は、仮想デスクトップを活用した最新事例を紹介する。東京都立府中工業高等学校、AIGエジソン生命保険、明治大学だ。

 府中工業高校は、仮想デスクトップの導入でソフトの共用化を進めた。生徒が利用する実習教室のパソコンを仮想デスクトップに移行。VMware Viewを使い、現在、300台の仮想マシンを運用している。各仮想マシンにはWindows XPと、一種類のソフトだけが入っている。生徒は、「CADソフト入り仮想マシン」と「Office入り仮想マシン」のように、その実習で必要なソフトが入った複数の仮想マシンを呼び出して使う(図1)。

図1●東京都立府中工業高等学校は実習環境をオンデマンド化
図1●東京都立府中工業高等学校は実習環境をオンデマンド化

 「実習室からPCとソフトを切り離したかった。ソフトが固定的にひも付いていると弊害がある」。府中工業高校 情報管理部の服部圭市氏は、仮想デスクトップ導入の狙いをこう話す。

 同校には15の実習室があり、生徒は20~30項目の実習をそこで行う。従来、CADなどのソフトは各パソコンに導入していたが、高価なソフトもあり、すべてのパソコンにすべてのソフトが入っているわけではなかった。そのため、実習室やパソコンによっては、授業に必要なソフトが使えないという課題があった。

 必要なソフトをオンデマンドで呼び出すように変えたことで、うまくソフトが共用できるようになった。服部氏は「学校間を連携し、こうしたリソースの融通をさらに進めたい」と考えている。

ユーザーとハードを一体で管理

 AIGエジソン生命保険は、営業職員4000人が利用しているパソコンを仮想デスクトップに移行させる。ユーザーとパソコン、およびUSBデバイスなどをひも付けて管理することが特徴だ(図2)。

図2●AIGエジソン生命保険はユーザーとハードをひも付けて管理
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 営業社員は顧客先にパソコンを持ち込み、保険設計書を作成し、携帯プリンターで打ち出す。携帯プリンターなどのUSBデバイスは、会社で許可したものだけがつながる仕組みだ。エス・アンド・アイ(S&I)が提供する認証サーバー「SDC-AS」を導入し、ユーザーごとに利用できるデバイスがあらかじめ登録してある。

 「既存のパソコン環境をうまく流用しながら、仮想デスクトップを導入したかった」。情報システム本部の渡邉嘉之氏は導入方針をこう説明する。

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