自然災害などを想定したBCP(事業継続計画)に対する取り組み度合いが、東日本大震災後に急速に高まっている。日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)による「企業IT動向調査2011」の追加調査で分かった。

 傾向が顕著に表れたのは、過去に策定したBCPを運用し続けるのではなく、「定期的に見直し更新する」企業の割合だ。震災前は全体で15%だったが、震災後は38%に増えた。直接の被害があった企業では52%と半数を超えた。「BCPを策定していない(予定もない)」企業の割合は、震災前は全体で20%あったが、震災後は5%にまで減少した。

 今回の調査回答者のうち約7割が、直接・間接の被害を受けた。被害で最も多かったのが、「施設や設備が稼働できなかった」(74%、複数回答)である。これに「電力や燃料の調達ができなかった」(43%)、「仕入や材料・部品調達ができなかった」(同)が続く。

 グラフを見ると、被害がなかった企業よりも直接の被害にあった企業のほうが、震災前から積極的にBCPに取り組んでいた。これは「大企業の多くは震災前からBCPに積極的に取り組んでいた」という事情がある。国内各地に営業拠点や工場があるため、調査に回答した大企業の多くが、今回の震災で直接の被害にあっていた。

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