携帯電話事業者を中心に公衆無線LANの基地局を整備、拡充する動きが活発になっている。端末が次世代通信方式の「LTE」に対応していなくても高速に接続できるだけでなく、急増するスマートフォンのトラフィックを固定網に逃がす狙いがある。自社スマートフォンの利用者を対象に公衆無線LANを無料で開放する動きも進む。

Q1. 公衆無線LANサービスに契約していますか
Q1. 公衆無線LANサービスに契約していますか

 今回読者モニターに尋ねたのは、公衆無線LANを利用しているかどうか。Q1の結果を見ると、契約している人が23.3%に対し、契約していない人が75.7%と、利用が進んでいない実態が浮き彫りとなった。

 Q2で契約しない理由を聞くと、回答の4割を占めたのが「使える場所が分かりにくい」(40.9%)と「提供エリアが狭い」(40.3%)。提供エリアの検索サイトを調べるのが面倒だったり、提供エリア内でも居場所によっては電波の受信感度が低かったりといったことが影響しているようだ。以下、「料金が高い」(32.7%)、「盗聴などセキュリティ面が心配」(25.8%)といった声が多く、自由意見の「その他」(28.3%)では「必要性を感じない」とする回答が大半を占めた。

Q2. Q1で「契約していない」とお答えの理由は何ですか
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 利用者に不満を聞いた結果でも「使える場所が分かりにくい」(49.0%)と「提供エリアが狭い」(44.9%)が4割超。使用頻度も「毎日」との回答は16.3%にとどまり、「月数回」(32.7%)と「ほとんど使っていない」(24.5%)の合計が5割を超えた。このほか、「混雑していて通信速度が遅い」(32.7%)や「無線LANを使うと端末の電池の持ち時間が短くなる」(24.5%)、「携帯電話回線との切り替えを意識して使うのが面倒くさい」(22.4%)といった不満もあり、課題の多さをうかがわせた。

 通信事業者各社が公衆無線LANの基地局を競い合うように設置し始めた結果、最近では繁華街を中心に電波の干渉問題が深刻化しつつある。1カ所で基地局のSSIDが同時に20個以上見えることも珍しくない。自由意見欄では「通信事業者間でアクセスポイントを共用して使い勝手を高めるべき」との声が1割近くあり、セキュリティ強化の要望も多かった。

回答者のコメントから
 公衆無線LANは普段行く場所で提供されていないので契約していないが、地下鉄の車内や駅などにも広く展開してほしい。ただ適度な拡充が肝要。ソフトバンクモバイルのように片っ端から拡充していくと、かえって電波干渉を起こして速度が落ちる。利用料もインターネット接続で契約しているプロバイダー料金の範囲内で収まるとありがたい。
●調査概要
調査対象:「日経コミュニケーション」読者モニター
調査方法:日経BPコンサルティングのインターネット調査システムで実施
調査日程:2012年4月19日~27日
回答企業数(回収率):405社中210社(51.9%)