複数の条件を検討すべし

 今回は,成形条件が及ぼす影響とそれを設計にどう生かすかを考えてみる。

 セイコーエプソンでも樹脂流動解析を導入した当初は“取りあえず解析してみる”ことが多かったが,漫然と解析しても設計の指針は得られない。特に,設計段階では成形条件がよく分かっておらず,その条件次第で結果がどうにでも変わってしまうためだ。

 例えば,図1のようなモデルを考えてみる。長さ150mm,幅50mm,高さ15mmで厚さ1.5mmの箱の中に,厚さ0.8mmのリブが3本立っている。ゲートを天面の中央部に1点設けた。これを,保圧の大きさが異なる2種類の条件で解析して,反りがどうなるかを見てみよう。

図1●箱の中に3本のリブがある解析モデル
図1●箱の中に3本のリブがある解析モデル
150×50×15mmの箱型で,肉厚は1.5mm。0.8mmのリブが3本ある。天面の中央にゲートを設けた。

 保圧を10MPaとした場合(条件1)は,天面とは反対側に凸状の反りが発生する。ところが,保圧を50MPaとすると(条件2),逆に凹状にそるという解析結果となった(図2)。保圧をどの程度かけるかによって,反りの傾向が逆転してしまうのである。

図2●成形条件で異なる結果
図2●成形条件で異なる結果
保圧条件の違いによって,反りの方向が逆になる。天面を下にしたとき,保圧力が小さいと上に向かって凸状に(a),保圧力が大きいと上に向かって凹状に反る(b)。

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