グローバル化が急ピッチに進む中で社会全体が多様化している。単一的な働き方で成果を出していくやり方は、あらゆる状況に対応しきれなくなってきている。労働時間、就業場所、雇用形態などにとらわれないフレキシビリティの高い働き方を認めたうえで、個人がより成果を上げやすく働きがいにつながるような施策・仕組みが必要と言える。

 その一つの答えがBYOD(私物デバイスの業務活用:Bring Your Own Device)である。

  • BYODの導入により「いつでも」「どこでも」働くためのベースが構築できること
  • 「いつでも」「どこでも」という点でBCP(Business Continuity Plan)対策ができること
  • 自由にデバイスを選べるという点で個人のスキルおよび生産性向上が図れること

 これらの効果が得られるからである。

 また、「いつでも」「どこでも」働けるという点でBYODとクラウドシステムは親和性が高く、ワークスタイル変革を促進させる要素になり得るという点も大きい。

 ただし、無計画なBYOD導入は、セキュリティ事故などの問題につながる可能性もある。実際にBYODを導入するにあたっては、押さえておかなければならない実務上のポイントが存在する。

情報をどのように管理するか

 まず、BYODは「私物」の業務活用であるため、その「私物」にプライベート情報もビジネス情報も混在することは避けられない。企業としてプライベート情報の監視はできないが、ビジネス情報は管理・監視をして守らなければならない。とはいえ、企業にとって最も重要な資産の一つであるビジネス情報は従業員にできる限り制約なく活用してもらわなければならず、ビジネス情報を守るために仕事の効率を下げることは避けたい。

 音楽や写真といったプライベート情報や見積書や契約書といったビジネス情報は、それぞれ情報種別ごとに適切な管理をして情報漏洩のリスクを回避・軽減すべきである。しかし、そうした情報管理ができない/やりたくないといった理由でBYODが進まないようでは本末転倒である。情報漏洩を防ぐ安全性と自由に情報を使える利便性を同時に高めてこそBYODの導入効果が得られるのである。

 つまり、どのように「情報を管理する」か、がBYOD導入の実務で考えるべき一つめの重要ポイントである。例えば、ビジネス情報の参照は可能であっても、そのビジネス情報を物理的に私物デバイスに存在させないという対策をする。利便性をそれほど下げずに情報漏洩のリスクを軽減できることになるのである。

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