対象によって異なる適切な手法

 適用すべきモデルの構築手法は、どのような対象においても同じというわけではない。その部品の製造方法や、生産用マスタモデルを作る際に必要となる修正個所によっても変わってくる。最終的に製品化されるまでに実施される修正の個所や、その修正パターンによっても異なる。さらに、利用している3次元CADによっても違う。そのため、これらを包括的ににらみながら、最も適切な方法を導き出していく必要がある。

 具体的に加味するのは、以下のような項目である。

▶利用する3次元CADに適したモデリング方法:CADによって形状の表現方法や拘束条件の付け方に違いがあるため、同じ形状でもその作成/編集工数は変わる。このため、実際のトライアルを通じて対象製品に合ったモデル構築方法を検討していく。この際、対象製品を熟知した設計者と、CADの特性を熟知した技術者とがそれぞれ同じモデルを作成し、それらを比較して「いいとこ取り」をしながら、最適な方法を導出していくことが重要である。

▶後工程でのモデルの利用の仕方:設計側で作成したモデル(製品モデル)を後工程でどのように利用するかによっても、適切なモデリングの方法は異なってくる。例えば、射出成形金型の場合、製品モデルに対して抜きこう配を付加したり、冷却による樹脂の収縮を考慮して寸法/公差/穴位置などに補正をかけたりする必要が出てくる。また、解析に活用する場合は、モデルの形状が細部まで詳細に作られているとメッシュが細かくなって計算時間が長くなりがちなので、製品モデルの形状の簡略化が求められる。後工程でどのような形状修正が必要となるのか、そうした修正を施しやすくするにはモデルをどのように構築しておけばいいのか、そのための方法を模索していくことが肝要だ。

▶部品流用の際の変形パターン:既存の部品モデルを流用する際に、実際にどのような形状変更が想定されるかを、あらかじめ過去の図面を基に整理してモデル構築方法に反映していく。同種の部品であるにもかかわらず原点も寸法の基準の取り方もまちまちになっていることがあるが、これらを統一していくだけでも、従来より部品流用が行いやすくなる。

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