日立製作所の「Hitachi Capacity Optimization」は、バックアップ用途のファイルストレージである。2012年10月には、重複排除機能を3種類搭載してバックアップ効率を向上したほか、最新プロセッサの採用などで既存機種「Hitachi Capacity Optimization 230」に比べ、バックアップ時間を最大40%削減した。
重複排除機能として、(1)従来のすべてのファイルをバックアップした後に、重複排除処理を行う「ポストプロセスモード」に加え、(2)ストレージへの書き込みと並行して重複排除処理を行う「インラインモード」と、(3)あらかじめ重複排除効率とバックアップ性能を調べ、ポストモードとインラインモードを組み合わせて実行する「ハイブリッドモード」を装備した。
このうちポストプロセスモードは、大量データのバックアップを一晩で完了しなければならない夜間バッチ処理などに向く。これに対してインラインモードは、バックアップ処理に時間がかかるが、必要なストレージ容量が少なくて済み、コストを抑制できる。そして、両者のいいとこ取りをするのがハイブリッドモードである。
このほか、オプションのリモートレプリケーション機能を強化した。従来は、1台同士でしか複製ができなかったが、今回、最大64台から1台への複製を一括実行できるようにした。この結果、災害などの不測の事態に備えて、効率的に複数サイトにデータを保管しておくことが可能になった。
Hitachi Capacity Optimizationの概要
モデル | Hitachi Capacity Optimization 210 | Hitachi Capacity Optimization 230 |
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システム構成 | 最大実効容量77Tバイト、2ノ―ドクラスタ構成、重複排除機能搭載、容量ライセンス、Hitachi Unified Storage 110(実効容量12.8Tバイトから) | 最大実効容量384Tバイト、2ノ―ドクラスタ構成、重複排除機能搭載、容量ライセンス、Hitachi Unified Storage 130(実効容量12.8Tバイトから) |
価格(税別) | 1165万6050円から | 1791万1950円から |
発表 | 2012年10月11日 | |
出荷開始 | 2012年10月11日 |