現在、モバイル環境、すなわち“どこでもオフィス”で使われている機器は、ノートパソコンが主流だ。しかし、最近はスマートフォンやタブレット端末が急速に普及しつつある。そこで今回はスマートフォン/タブレット端末に目を向けよう。
ノートパソコンと比較したスマートフォンやタブレット端末の特徴を図1にまとめた。それぞれの特徴から使い勝手が変わってくる。順に見ていこう。
軽い処理に向くスマホ
ノートパソコンは処理性能や機能が充実している半面、重量があってかさばる。喫茶店など着席して作業をするのに向いている。
一方、スマートフォンは処理が重く複雑な作業を行うには限界がある。どちらかというと移動中に軽く作業をするのに向いている。例えばメールを見る、簡単に返事をする、軽く調べ物をするといった作業だ。小型・軽量なのでポケットに入れて持ち運べる。無線LANのネットワークに接続しなくても、携帯の電波が届くなら通信ができる。つまり、携帯性、機動性、手軽さがスマートフォンの強みだ。
この中間に位置するのがタブレット端末。大ざっぱに言うと画面が大きくなったスマートフォンだ。操作性はスマートフォンとほぼ同じ。スマートフォンが持つ手軽さと、ノートパソコンが持つ画面の大きさとバッテリー駆動時間の長さといった両者の良いところを兼ね備えている。長時間の読書や客先でのプレゼンテーションなど、出先で表示を中心とした機能を使うのに有効だ。
今、「ガラケー(ガラパゴスケータイ)」と呼ばれる従来の携帯電話からスマートフォンへの乗り換えが急速に進んでいる。電車の中で周囲を見渡すとよく分かる。新機種が次々と登場し発展が目覚ましく、選択の幅が大きく広がっている。2011年冬~2012年春モデルでは各携帯電話事業者からLTEやWiMAXなど高速データ通信に対応したスマートフォンが出そろい、今後通信の高速化が一気に進みそうだ。