前回は、「これからのPLM(Products Lifecycle Management)」のコンセプトを展開する際にまず必要な「ユーザー側、ベンダー側双方の『意識の整え方』」について述べた。今回は、同コンセプトの展開を考えやすくする方法として、筆者が推奨している方法を紹介する。

企業・事業活動を3層と2フェーズで整理する

 筆者が推奨しているのはに示すように、事業活動を3層と2フェーズで整理して考える方法である。

図●これからのPLMの全体構造
縦軸は3層、横軸は2フェーズで整理する。
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・3層(図の縦軸)とは:事業活動を業務層〔P3LM層(注1)、業務プラットフォーム層とも呼ぶ〕、PDM(Product Data Management)層、PLM層の3層に分けて要件を整理すること。業務のプロセスに従って、業務の手順や考え方の手順、生成する製品情報を業務プラットフォーム化した仕組み。過去に作成されたノウハウ情報、製品の市場における稼働情報、品質情報などが活用される仕組みを含む。

(注1)P3LM:Process Procedure Products Lifecycle Managementの略。SCSKの商標登録。

・2フェーズ(図の横軸)とは:事業活動を「源流プロセス(注2)」とそれ以降のプロセスに分けて要件を整理する。それ以降のプロセスとは、量産型なら「商品化プロセス」、個別受注型なら「製番化プロセス(注3)」を指す。

(注2)源流プロセス:本コラムで「川上機能の上流プロセス」としてきたプロセスの略称。

(注3)製番化プロセス:個別受注型の受注品に製番を決めて、設計~生産~客先納品・検収~保守までを行う一連のプロセス。公式な呼称ではない。

 3層×2フェーズの6区分に分けて考えるのは、複雑な企業活動を本質的な切り口で分けて、要件を整理しやすくするためである。すなわち、源流プロセスにおける創造的な情報生成層、それらの情報管理層に分け、さらにそれら情報をベースとして製品実体情報を作り、生産するプロセスとに分ける。なお、中のPLMやPDMという言葉、あるいはシステム表現の絵は、便宜的に要件をイメージしやすく使っているだけで、システムの構成や特定ツールを想定する意図は持っていない。以下、について解説する。

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