米IBMのソーシャル・ビジネス・エバンジェリズム&セールス担当バイス・プレジデントを務めるサンディー・カーター氏に、企業の業務プロセスにソーシャル技術を取り込むにはどうすべきかを聞いた。販促やマーケティングだけでなく、製品の開発やサービス改善などにも効果を上げており、多くの企業が利益を上げている。このためには、社内外を巻き込んだコミュニティー作りが求められるなど、業務のやり方が大きく変わる。ソーシャル時代の新たなリーダー像が問われているという。

(聞き手は、大山 繁樹=ITpro


企業におけるソーシャルの活用形態が広がってきている。

写真●米IBMのサンディー・カーター氏
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 いまや世界中で多くの企業が、ソーシャル技術の導入で大きな効果を上げている。これまでのように、販促やマーケティングといった顧客との関係強化に利用しているだけでなく、社内の業務プロセスにソーシャルを組み込み、製品の開発やサービス改善に生かすことで、利益を拡大させた企業も出てきている。

 たとえば、社内にコミュニティーを作りアイデアを共有することで、新製品を生み出したり開発スピードを向上させたりしている企業がある。ある情報を入手したいときやあることについて知りたいとき、社内の誰に聞けば助けてくれるのか、適切なアドバイスを得られるかを分かるようにして、効率化を図っているケースもある。顧客からの質問をネット経由で受けて、社内の専門家が直接に回答できるようにして顧客満足度を高めた企業もあった。

 大企業だけでなく中堅・中小企業でも成果が出ている。市場拡大するにあたり、コミュニティーを通じて行うことで、より確実に推進できた例がある。社員が顧客と直接に結び付いたことで社員のファンが増え、より関係を強固にできた企業もある。中堅・中小企業のほうが導入のスピードが速いだけメリットもあるかもしれない。

成功例は「個人」がキーになっている。

 そうだ。ソーシャルでは、今まで以上に個人の力が重要になる、と言ってよい。あるコミュニティーの中で、誰が最も周囲に影響を及ぼす人なのか、誰がどんな専門知識やアイデアを持っているかが分かれがば、その人がある分野では「エキスパート」として認められ、周囲から大きな信頼を得ることができる。そうした個人の専門知識を生かせば、企業はより効率的に業務を推進できるはずだ。ソーシャルの時代ではBtoCやBtoBよりも、個人対個人のいわば「PtoP」が求められる。影響力のある人をいかに見つけるかが勝負のポイントといえる。

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