企業IT動向調査では2009年度から、クラウドコンピューティングの導入状況を調べてきた。クラウドという言葉が使われ始めた当初は「バズワード」と揶揄されることもあったが、今では情報システムの調達・構築手段の一つとして定着してきている。

 本調査ではクラウドを二つに分けて調査した。サーバーやストレージなどのITリソースを複数の企業で共用する「パブリッククラウド」と、特定の企業グループや同一業界内の複数企業でITリソースを専有する「プライベートクラウド」である。

 まずパブリッククラウドのIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)とPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)の導入状況を見ていこう。

 IaaSやPaaSを導入している企業は、この3年間で急激に増えた(図1)。最新の調査結果(2012年度)を見ると、10社に1社がIaaSやPaaSを導入していることが分かる。IaaSを「導入済み」の企業は11.1%、PaaSは10.8%だった。IaaSの場合、「試験導入中・導入準備中」は3.4%、「検討中」は17.6%である。PaaSの値もおおむね同じだ。

図1●IaaS/PaaSの導入状況の経年変化
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 IaaSやPaaSの導入企業は今後も増えていくことは確実だが、一時期のような勢いはなくなりそうだ。「検討中」の割合が減少しているからである。例えばIaaSの導入を検討している割合は、前回の25.1%から17.6%に減った。グラフには記していないが、10社に1社(11.1%)はIaaSの導入を「検討後見送り」している。今後、ユーザー企業によるパブリッククラウドの選別が進みそうだ。

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