写真1●KDDIで技術戦略を担当する渡辺文夫常勤顧問
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 「既存周波数帯には遠からずLTE-Advancedを入れて、システムを広帯域化していく。しかし単にそれだけでは昨今の課題を解決できない」---。このように話すのはKDDIで技術戦略を担当する渡辺文夫常勤顧問である(写真1)。

 同社は2014年3月28日、栃木県小山市内にある同社の広大なネットワークオペレーションセンター(NOC)にて実施しているLTE-Advancedの実証実験を、報道陣向けに公開した。

 この実証実験で同社が実施しているのが、単にキャリアアグリゲーション(CA)でシステムを高速化、広帯域化するだけではない、LTE-Advancedならではの技術的な特徴である。

 ポイントとなるのが総務省が近々LTE-Advanced用に割り当てを予定している3.5GHz帯、そして第1回で紹介したLTE-Advancedの要素技術の一つ、スモールセル高度化(Small Cell Enhancement)の基本的な考え方となるC/U分離だ。

3.5GHz帯を“ダイヤモンドバンド”と表現

 モバイルトラフィックの急増は全世界の携帯電話事業者に共通の課題だ。KDDIの場合、2011年に比べて、2016年にはトラフィックが16倍に膨れあがる試算をしている。

 このようなマクロのトレンドへの対応は必要だが、本当に気をつけなければならない課題は別にあると渡辺常勤顧問は語る。東京都心など人が集中するようなエリアでは、上記のようなマクロなトラフィックの伸び以上に、局所的、時間的に限られた中で、著しいトラフィックが発生するからだ(写真2)。ユーザーが集中するエリアに発生する“ピーキー”な局所的なトラフィックを、いかにさばいていくのかが、今後対処しなければならない本当の課題となる。

写真2●都心部などユーザーが集中するエリアでは局所的なトラフィックが発生
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