インターネットイニシアティブの「SEIL/x86 Ayame(アヤメ)」は、x86ベースのPCサーバー上で動作するソフトウエア型の高性能ルーターである。サーバー仮想化環境(VMware ESXi、 KVM)で動作する。上位版のエンタープライズエディションでは、物理サーバー(ベアメタル)環境での動作確認を進めていく。

通常のアプライアンスルーターと同様に、冗長構成などをとれる
(出所:インターネットイニシアティブ)
[画像のクリックで拡大表示]

 下位製品「SEIL/x86」の上位モデルに相当する高性能ルーターである。マルチコアCPU(最大8コア)に対応し、仮想基盤上で割り当てるCPUコア数に応じて処理性能を高められる。ネットワークポートの帯域は10Gビット/秒である。インストール先となるPCサーバーのスペック次第では、多数の拠点を収容するハイエンドVPNセンタールーターとして利用できる。

 マルチコア対応以外の高速化手法として、サーバー仮想化ソフト側ではなくNIC(ネットワークカード)側で通信を制御するSR-IOVや、仮想サーバーのゲストOSから物理サーバーのNICにアクセスするPCIパススルーに対応した。これにより、NICが稼働する際のオーバーヘッドを削減した。また、暗号処理のアクセラレータとして、Intel QuickAssist Technologyを利用する。

 ルーター装置としての機能は、下位モデルのSEIL/x86と同様である。IPsec、L2TPv3 over IPsec、L2TP/IPsecなどのVPN機能、OSPF、RIP、BGPなどの各種ダイナミックルーティング、ファイアウォール、IPv4ポリシールーティングなど、各種の機能を利用できる。

 遠隔拠点に設置するルーター機器を遠隔で管理するサービス「SACM」も使える。SACMを使うと、ルーターを設置した際に、設定情報をインターネットから自動で取得できる。システム管理者が現地に出向いて設定ファイルを反映させる、といった手間が要らなくなる。設置後のルーターに対する遠隔保守もできる。

 用途に合わせて3つのエディションを用意した。評価利用目的であれば無償で利用できるトライアルエディション、機能廉価版でシングルコアで動作するスタンダードエディション、すべての機能を利用できるエンタープライズエディションがある。

SEIL/x86 Ayame(アヤメ)の概要
用途と機能x86ベースのPCサーバー上で動作するソフトウエア型の高性能ルーター。サーバー仮想化環境(VMware ESXi、KVM)で動作する。上位版のエンタープライズエディションでは、物理サーバー(ベアメタル)環境での動作確認を進めていく
高性能モデルの位置付け性能を高めた高性能ルーター装置。インストール先となるPCサーバーのスペック次第では、多数の拠点を収容するハイエンドVPNセンタールーターとして利用できる
ネットワークポートの帯域10Gビット/秒
性能の確保手法マルチコアCPU(最大8コア)に対応した。仮想基盤上で割り当てるCPUコア数に応じて処理性能を高められる
ハードウエア仮想化支援機能によって、NIC(ネットワークカード)を使う際のオーバーヘッドを削減する
暗号処理のアクセラレータとしてIntel QuickAssist Technologyを利用する
ルーター装置としての機能IPsec、L2TPv3 over IPsec、L2TP/IPsecなどのVPN機能、OSPF、RIP、BGPなどの各種ダイナミックルーティング、ファイアウォール、IPv4ポリシールーティングなど、各種の機能を一通り利用できる
運用管理機能遠隔拠点に設置するルーター機器を遠隔で管理するサービス「SACM」が使える。ルーターを設置した際に、設定情報をインターネットから自動で取得できる。システム管理者が現地に出向いて設定ファイルを反映させる、といった手間が要らなくなる。設置後のルーターに対する遠隔保守もできる
エディション構成評価利用目的であれば無償で利用できるトライアルエディション、機能廉価版でシングルコアで動作するスタンダードエディション、すべての機能を利用できるエンタープライズエディション、を用意した
価格(10%消費税込み)スタンダードエディションが5500円
エンタープライズエディションが27万5000円
発表日2019年12月19日
提供開始日2019年12月19日