デルとEMCジャパンの「Dell EMC PowerStore」は、多機能型のミッドレンジ級ストレージ機器である。2Uラックマウントの筐体(きょうたい)に、ミッドレンジストレージに求められる機能群をオールインワン型で搭載した。SAN(FC/iSCSI)とNAS(NFS/SMB)の統合ストレージであり、NVMe over FCによる接続も予定する。データ記録用のドライブとして、NVMe接続のSSD、SAS接続のSSD、NVMe接続のSCM(米IntelのOptane)を使える。

「Dell EMC PowerStore」のXモデルは、VMware ESXiを搭載し、1台のVMとしてOSソフトウェアを稼働させている。任意のアプリケーションをESXi上で稼働させられる
(出所:デル/EMCジャパン)
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 特徴の1つは、サーバー仮想化ソフトのVMware ESXiを搭載したモデル「PowerStore Xモデル」を用意したこと。ストレージ上でデータバックアップソフトなどの任意のアプリケーションを稼働させられる。ストレージOS「PowerStore OS」も、VMware ESXi上の1台のVM(仮想サーバー)上で動作している。

 VMware ESXiを搭載せず、ストレージOSをコントローラーハードウエア上で直接動作させるモデル「PowerStore Tモデル」も用意している。こちらは、外部のサーバーからブロックストレージを高速に利用する用途に適している。

 ストレージOSのPowerStore OSは、Dell EMCとしては初めて、コンテナべースのアーキテクチャーを採用した。個々のストレージ機能を、独立したコンテナとして実装している。これにより、他の機能を止めることなく、機能単位でアップデートできる。SDS(ソフトウエア定義型ストレージ)のストレージコントローラー製品としても提供する予定だ。

 PowerStore OSは、外部の運用管理ソフトなどからストレージの管理や設定、プロビジョニングなどを制御できるように、各種のプラグインを用意している。コードを使ってインフラの構成や設定を変更できる「Ansible」や、コンテナオーケストレーションソフトの「Kubernetes」などから制御できる。

 コントローラーは、アクティブ-アクティブの2ノードのHA(高可用性)構成となっている。CPU性能やメインメモリー容量などに応じて、5種類のモデルを用意している。最下位モデルのPowerStore 1000(32コア/1.8GHz、メモリー384Gバイト)から最上位モデルのPowerStore 9000(112コア/2.1GHz、メモリー2560Gバイト)まで、全般的に大容量のメモリーを積んでいる。

 最小構成はコントローラー2ノードとドライブ格納シェルフ1基で、25ドライブを格納する。コントローラー2ノードのまま、シェルフ4基(ドライブ100台)まで容量を拡張できる。さらに、コントローラー8ノードまでスケールアウトできる。最大構成時は384ドライブで、物理容量は3.59ペタバイト、重複排除/圧縮による実効容量は11.36ペタバイト。

 ストレージの負荷が特定の筐体に集中しないよう、データを筐体間で移動する作業を支援する。機械学習エンジンを用いて、どのデータをどの筐体に移動するとよいかを提案する。ボリュームの再バランシングにかかる時間を削減する。

Dell EMC PowerStoreの概要
用途と機能多機能型のミッドレンジ級ストレージ
ストレージプロトコルSAN(FC/iSCSI)とNAS(NFS/SMB)の統合ストレージであり、NVMe over FCによる接続も予定する
データ記録用のドライブNVMe接続のSSD、SAS接続のSSD、NVMe接続のSCM(米IntelのOptane)を使える
筐体の形状2Uラックマウント型
アーキテクチャー上の特徴サーバー仮想化ソフトのVMware ESXiを搭載したモデル「PowerStore Xモデル」を用意したこと。ストレージ上でデータバックアップソフトなどの任意のアプリケーションを稼働させられる。ストレージOS「PowerStore OS」も、VMware ESXi上の1台のVM(仮想サーバー)上で動作している
ストレージOSの特徴個々のストレージ機能を、独立したコンテナとして実装した。他の機能を止めることなく、機能単位でアップデートできる
他ソフト連携外部の運用管理ソフトなどからストレージの管理や設定、プロビジョニングなどを制御できるように、各種のプラグインを用意した。コードを使ってインフラの構成や設定を変更できる「Ansible」や、コンテナオーケストレーションソフトの「Kubernetes」などから制御できる
モデル構成CPU性能やメインメモリー容量などに応じて、5種類のモデルを用意した。最下位モデルのPowerStore 1000(32コア/1.8GHz、メモリー384Gバイト)から最上位モデルのPowerStore 9000(112コア/2.1GHz、メモリー2560Gバイト)まで、全般的に大容量メモリーを積んでいる
最小構成コントローラー2ノードとドライブ格納シェルフ1基で、25ドライブを格納する
拡張性最小構成のコントローラー2ノードのままシェルフ4基(ドライブ100台)まで容量を拡張できる。さらに、コントローラー8ノードまでスケールアウトできる。最大構成時は384ドライブで、物理容量は3.59ペタバイト、重複排除/圧縮による実効容量は11.36ペタバイト
価格(税別)880万円から
発表日2020年5月14日
提供開始日2020年5月14日