NTTテクノクロスの「SmartFileUploader」は、巨大な画像ファイルを高速に転送するためのファイル転送ソフトである。ドローン撮影画像や衛星画像など、インフラの保守作業に使う画像の転送に向く。撮影画像を分割・圧縮してクラウドストレージにアップロードする仕組みによって、8K解像度(7680×4320ドット)を超える高精細画像を高速転送する。

SmartFileUploaderの動作概要
(出所:NTTテクノクロス)
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 ファイル転送を高速化する要素技術として、NTT研究所が開発したH.265/HEVC画像圧縮ライブラリを用いる。一般にHEVCは動画圧縮に使われるが、静止画に特化したチューニングを実施した。JPEGまたはTIFFの画像を、高い画質を保ったまま約10分の1以下のサイズに圧縮できるとしている。圧縮率が高い非可逆圧縮のほか、圧縮前の情報を失わない可逆圧縮も選べる。

 ソフトウエアは、アップロードアプリとダウンロードアプリで構成する。いずれもWindows 10上で稼働するWindowsアプリとして実装した。アップロードアプリは、高精細画像ファイルを8K解像度以下の複数の要素に分割し、それぞれをHEVCで圧縮し、クラウドストレージ「Box」に転送する。一方のダウンロードアプリは、Box上に保存した複数の分割ファイルをダウンロードし、圧縮を解いて元に戻し、これらを組み合わせて1枚の高精細画像を復元する。

 HEVCは規格上、8K解像度までの映像/画像しか扱えない。これに対してSmartFileUploaderでは、圧縮対象の画像を8K解像度以下の複数の要素に分割し、後で画像ファイルが必要になったときにマージして復元するという手法をとった。さらに、ある分割ファイルの圧縮処理と、別の分割ファイルの転送処理をマルチタスクで同時処理することで、圧縮と転送の効率を高めている。

SmartFileUploaderの概要
用途と機能8K解像度を超える巨大な高精細画像ファイルを高速に転送するためのファイル転送ソフト。ドローン撮影画像や衛星画像など、インフラの保守作業に使う画像の転送に向く
圧縮技術NTT研究所が開発したH.265/HEVC画像圧縮ライブラリを用いる。一般にHEVCは動画圧縮に使われるが、静止画に特化したチューニングを実施した。JPEGまたはTIFFの画像を、高い画質を保ったまま約10分の1以下のサイズに圧縮できるとしている。圧縮率が高い非可逆圧縮のほか、圧縮前の情報を失わない可逆圧縮も選べる
高速転送の
仕組み
撮影画像を分割・圧縮してクラウドストレージにアップロードする。圧縮に使うHEVCが8K解像度までの映像/画像しか扱えないため、8K解像度以下の複数の要素に分割し、後で画像ファイルが必要になったときにマージする
ソフトウエア構成いずれもWindowsアプリとして実装したアップロードアプリとダウンロードアプリで構成する。ファイルの受け渡しには、クラウドストレージのBoxを利用する
価格(税別)アップロードアプリが1ライセンスあたり年額2万4000円、ダウンロードアプリが1ライセンスあたり年額2万4000円。このほかに、ファイル保存用にクラウドストレージのBoxを契約する必要がある
発表日2019年8月19日
提供開始日2019年8月19日