デル・テクノロジーズの「Dell EMC VxRail」は、仮想サーバーを運用するための基盤サーバーであり、サーバー仮想化ソフトと分散ストレージソフトで構成したハイパーコンバージドインフラストラクチャー(HCI)アプライアンスである。サーバー(ノード)の台数を増やすスケールアウトによって、仮想サーバーの収容台数を増やせる。クラスター内で最小2ノードから最大64ノードまで拡張できる。

Dell EMC VxRailの外観
Dell EMC VxRailの外観
(出所:デル・テクノロジーズ)
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特徴

広範な用途をカバーできるよう、6つのシリーズを用意している。

シリーズ名概要
Eシリーズ価格を抑えている
PシリーズCPU性能を高めている
VシリーズGPUを搭載している
Dシリーズ耐久性を高めている
Sシリーズストレージ容量を高めている
Gシリーズ2Uに4ノードを載せてコンピューティング密度を高めている

提供形態

 HCIを実現する仕組みとして、米VMwareのミドルウエアを搭載している。サーバー仮想化ソフトとしてVMware vSphereを、分散ストレージ機能はvSphereのカーネルに組み込まれているVMware vSANを使う。これらを動かすサーバー機にはPowerEdgeを採用している。

 広範な用途をカバーできるように、構成に応じて6つのシリーズを用意している。

Eシリーズ

 価格を抑えたエントリーシリーズである。1Uラックマウント型でCPU(XeonまたはAMD EPYC)を1~2基搭載する。設置スペースを重視するリモートオフィス、支社、エッジなどに向く。

Pシリーズ

 CPU性能を高めたシリーズである。2Uラックマウント型でXeonを最大4基またはAMD EPYC(最大64コア)を1基を搭載できる。SAP HANAなど高性能を要求するシステムに向く。DIMM型の不揮発性メモリー「Intel Optaneパーシステントメモリー」も搭載できる。

Vシリーズ

 GPUを搭載したシリーズである。2Uラックマウント型にNVIDIA Tesla T4なら最大6枚、NVIDIA A100/A40/Tesla M10なら最大2枚を搭載する。VDI(デスクトップ仮想化)やCAD、AIなど、GPUを利用するアプリケーションに向く。

Dシリーズ

 耐久性を高めたシリーズである。耐熱性は摂氏マイナス15度~55度。衝撃は重力加速度40Gまで耐える。気圧は高度1万5000フィート(約4500メートル)でも動作する。エッジコンピュータとしての利用を想定しており、1Uラックマウントで奥行き20インチ(約50センチメートル)のコンパクトサイズである。

Sシリーズ

 ストレージ容量を高めたシリーズである。2Uラックマウント型で1台(1ノード)あたり最大96Tバイトのストレージを搭載する。ディスクドライブはフロントに3.5インチ×12基、リアに2.5インチ×2基を搭載する。

Gシリーズ

 2Uに4ノードを載せてコンピューティング密度を高めたシリーズである。ノードあたり1~2基のXeonを搭載し、きょう体1台(4ノード)で最大224コアを運用できる。


 コンピューティング能力とストレージ能力をそれぞれ自由に拡張できるように、コンピューティング専用ノード「VxRailダイナミックノード」も用意している。

 VxRailダイナミックノードは、通常のVxRailノードで構成した既存のクラスターのvSAN領域をストレージとして利用できる。システム全体で見れば、ストレージ容量を増やすことなくコンピューティング能力だけを高められる。

 VxRailダイナミックノードには、外付けストレージ(PowerStore、PowerMax、Unity XT)も接続できる。これにより、システムのコンピューティング性能を増やすことなく、ストレージ性能・容量だけを高められる。

仕組み

 サーバー仮想化ソフト(ハイバーバイザー)と分散ストレージソフト(個々のサーバー機が内蔵するストレージを束ねて仮想的なストレージを構成できるソフト)を組み合わせている。このアプライアンスサーバー機をスケールアウト型で増設することによって、性能や容量を増やせる。

スペック

 Eシリーズの「E665」のNVMe接続構成の場合、主なスペックは以下の通り。

  • サーバー機:PowerEdge R6615(2.5インチ×10基)
  • CPU:AMD EPYC×1基
  • メモリー:64Gバイト~1024Gバイト
  • キャッシュドライブ:Intel Optane SSD(375Gバイトまたは750Gバイト)、NVMe SSD(1600Gバイト)
  • ストレージ容量:最大61Tバイト
  • ネットワーク:25GbE×2または10GbE×2
  • ファイバチャネル :QLogic×1またはEmulexデュアルポート×1

価格・料金(税別)

エントリーモデルであるEシリーズの最小構成で800万円から

発表日

2021年6月3日(コンピューティング専用ノード「VxRailダイナミックノード」を追加)

提供開始日

2021年8月(コンピューティング専用ノード「VxRailダイナミックノード」を追加)