日立製作所の「ブロックチェーンシステム開発支援サービス」は、ブロックチェーン(分散型台帳)を利用した業務アプリケーション開発を支援するSIサービスである。「コンサルティングサービス」「ブロックチェーンシステム構築サービス」「開発環境提供サービス」の3つのサービスメニューを用意している。
ブロックチェーンは、取引情報を参加者(ノード)に分散して記録・管理する分散型台帳技術である。データの秘匿性・真正性を担保して改ざんやなりすましを防ぐことで、透明性の高い取引ができる。ブロックチェーンシステム開発支援サービスでは、ブロックチェーン基盤にHyperledger Fabricを利用する。
開発環境として、業務テンプレートと開発フレームワークを整備した。日立製作所が手がけた開発実績をもとにユースケースを「証跡共有型」「価値流通型」「自動執行型」の3つに分類し、各類型に対応する開発部品群を整備した。
証跡共有型は、ブロックチェーンの代表的なユースケースである。企業間取引において「誰がいつどのような行為をしたのか」を記録する。証跡共有型の中でも特にニーズが高い「電子署名」と「受発注情報のトレーサビリティ」に向けた業務テンプレートを用意した。
証跡共有型には開発フレームワークも用意した。ブロックチェーンへの登録・参照処理や、IoTデータを送受信するための流量制御、ハッシュ化による秘匿化の実施有無、などをGUIで定義できる。
価値流通型は、デジタル通貨やデジタル債権などの所有権・利用権の取引管理を目的としたユースケースである。このユースケース向けには、「トークン」機能を効率的に開発・運用するフレームワークを用意した。
自動執行型は、スマートコントラクトの仕組みを利用するユースケースである。あらかじめ設定したルールに従ってブロックチェーン上の取引を自動で実行する。ユーザー固有の取引実行の条件に応じて開発を支援する。
用途と機能 | ブロックチェーン(分散型台帳)を利用した業務アプリケーション開発を支援するSIサービス |
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メニュー構成 | ・コンサルティングサービス ・ブロックチェーンシステム構築サービス ・開発環境提供サービス |
ブロックチェーン基盤 | Hyperledger Fabric |
業務テンプレートと開発フレームワーク | 証跡共有型(電子署名、トレーサビリティ)、価値流通型(デジタル通貨)、自動執行型(スマートコントラクト)など各ユースケースごとに用意 |
価格 | 個別見積もり |
発表日 | 2020年10月30日 |
提供開始日 | 2020年10月30日 |