米Kemp Technologiesの「LoadMaster」は、低価格をうたう負荷分散装置(ロードバランサー)である。セッション維持機能(Cookie、SSLセッションID、IPアドレス、RDPログインIDなど)やSSLアクセラレータ、データ圧縮機能など、負荷分散装置に求められる主要な機能を一通り備える。国内ではオリゾンシステムズなどが販売している。
特徴
- 最安価モデルが数十万円という低価格。価格あたりの処理性能の高さ(競合他社の同等価格製品と比較して3~4倍の処理性能)をうたう
- NetFlow情報の生成・出力機能を搭載している
提供形態
提供形態は、以下の3通り。
- ハードウエアアプライアンス
- VMware仮想アプライアンス
- SaaS型クラウドサービス
価格あたりの処理性能の高さをうたう。OSのアルゴリズムとLSIによるアクセラレーションによって、競合他社の同等価格製品と比較して3~4倍の高い処理性能があるとアピールしている。
可用性を高める機能も持つ。アプリケーションサーバーのヘルスチェックによって、トラフィックを常に安定したサーバーへとリダイレクトする。運用管理機能は、Web管理画面、PowerShell、Web API(REST API)などを介して利用する。
主な機能
負荷分散
Webアプリケーションサーバーへのリクエストを受けて、背後にある複数台のWebアプリケーションサーバーへとリクエストを振り分けて負荷を分散する。WebクライアントとWebサーバー間のセッションを維持する機能(Cookie、SSLセッションID、IPアドレス、RDPログインIDなどを利用)を備える。
NetFlowの生成・出力機能
ネットワークトラフィックのフロー情報(送信元/送信先IPアドレスやポート番号、プロトコル番号などの通信統計情報)の1つであるNetFlowを生成して出力できる。NetFlowを収集して可視化/分析できるツールを用いて、負荷分散装置を通過するトラフィックを分析できる。
スペック(最安価モデル「LM-X1」の場合)
- CPU:Intel ATOM C3558 2.2GHz
- メモリー:4Gバイト
- ストレージ:500GバイトHDD×1
- SSLアクセラレータ:ソフトウエア処理
- ネットワークポート:1000BASE-T×4
- 形状:1Uラックマウント
- レイヤー7処理性能:1Gビット/秒
- SSL処理能力:1000件/秒
- レイヤー7最大同時接続数:3万2800
稼働環境
- ハードウエアアプライアンス
- VMware仮想アプライアンス
- SaaS型クラウドサービス
価格・料金(税別)
- 物理アプライアンスの最安価モデル「LM-X1」が54万円
- 仮想アプライアンスの最安価モデル「VLM-500」が36万円
いずれも、別途保守サポート契約が必須
発表日
2021年10月22日
提供開始日
2021年10月22日
備考
発表日/提供開始日と価格は、販売代理店の1社であるオリゾンシステムズのもの。