富士通の「PRIMEHPC FX1000」および「PRIMEHPC FX700」は、理化学研究所と共同で開発しているスーパーコンピュータ「富岳」(「京」の後継機)の技術を活用した、商用のスーパーコンピュータである。特徴の1つは、広いユーザー層を想定しARMベースのCPUを採用したことと、1Tバイト/秒を超える高いメモリーバンド幅を確保したことである。

PRIMEHPC FX1000とPRIMEHPC FX700の外観
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 ARMベースのCPU「A64FX」を搭載した。従来のスーパーコンピュータが得意とするシミュレーション用途だけでなく、ビッグデータ処理や深層学習など、より広範な用途に適応するという。演算性能は、倍精度(64ビット)浮動小数点演算がピーク性能で2.7TFLOPS以上、単精度(32ビット)はこの2倍、半精度(16ビット)は4倍。16ビット整数、8ビット整数の演算性能も強化した。

 上位モデルの「FX1000」は、ラックあたり最大384ノードの大規模システムを構築できる。ノード間を接続するインターコネクトには、富岳と同じ「TofuインターコネクトD」を採用した。ラックあたりの理論演算性能は最大1.3エクサFLOPSを超える。水冷方式を採用し、エネルギー消費を抑えた。

 下位モデルの「FX700」は、インターコネクトに汎用のInfiniBandを採用した。HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)のミドルウエアにオープンソース(OSS)を活用するなど、標準技術をベースに構築している。きょう体は標準サーバーラックに搭載できるほか、空冷方式を採用するなど、導入のしやすさを指向した。

PRIMEHPC FX1000とRIMEHPC FX700の概要
用途と機能理化学研究所と共同で開発しているスーパーコンピュータ「富岳」(「京」の後継機)の技術を活用した、商用のスーパーコンピュータ
特徴広範なユーザー層を想定しARMベースのCPUを採用しつつ、1Tバイト/秒を超える高いメモリーバンド幅を確保した
CPUであるA64FXの特徴従来のスーパーコンピュータが得意とするシミュレーション用途だけでなく、ビッグデータ処理や深層学習など、より広範な用途に適応すること。演算性能は、倍精度(64ビット)浮動小数点演算がピーク性能で2.7TFLOPS以上、単精度(32ビット)はこの2倍、半精度(16ビット)は4倍。16ビット整数、8ビット整数の演算性能も強化した
モデル構成上位モデルのFX1000は、ノード間を接続するインターコネクトには、富岳と同じ「TofuインターコネクトD」を採用し、ラックあたり最大384ノードの大規模システムを構成できる。下位モデルのFX700は、インターコネクトに汎用のInfiniBandを採用した。標準ラックと空冷方式を採用し、導入を容易としている
モデルFX1000FX700
CPU名称A64FX
命令セットアーキテクチャArm v8.2-A SVE
演算コア数48コア
アシスタントコア数計算ノード: 2コア
I/O兼 計算ノード: 4コア
なし
クロック2.2 GHz1.8 GHz または 2.0 GHz
理論演算性能(倍精度)3.3792 TFLOPS2.7648 TFLOPS または 3.072 TFLOPS
ノードアーキテクチャ1 CPU / ノード
メモリー容量32Gバイト(HBM2, 4スタック)
メモリーバンド幅1024 Gバイト/秒
インターコネクトTofuインターコネクトDInfiniBand EDR
本体装置フォームファクタ専用ラック2Uラックマウントシャーシ
最大ノード数384ノード/ラック8ノード/シャーシ
冷却方式水冷空冷
ソフトウェアOSRed Hat Enterprise Linux 8
HPCミドルウェアFUJITSU Software Technical Computing SuitesFUJITSU Software Compiler Package
OpenHPC(OSS)
Bright Cluster Manager
価格(税別)■FX1000は、約1億2000万円(48ノード)から
■FX700は、約400万円(2ノード)から
発表日2019年11月13日
提供開始日2020年3月