日立製作所と博報堂がまとめた「第四回ビッグデータで取り扱う生活者情報に関する意識調査」によると、企業が特定の個人を識別せずに商品の購入履歴や位置情報などのデータを活用することに、年齢が高いほど「リスクに対する不安」を感じる割合が多かった。

 同調査は両社が2013年度から個人のデータ活用に対する意識の変化や新技術に対する関心などを定量的に把握する目的で実施している。年齢が上がるにつれて不安が高まる傾向が明確に表れたのは初めてという。

 今回の調査では企業が個人の商品購入の履歴などのデータを活用する動きや、人工知能(AI)によってデータの分析や予測を自動的に行う「プロファイリング」への期待や不安を聞いた。

 「不安が期待より大きい」「やや大きい」という回答の合計である「不安寄り」の回答は女性の方が男性よりも多い。不安寄りの男女差は2016年の前回調査の14.6ポイントから18.9ポイントに拡大した。全体として「不安寄り」が過半数を占める傾向は同じという。

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調査はインターネットで実施し、サンプル数は計1030人の20~60歳代の全国の男女、調査期間は2019年3月1日から3日。
(出所:日立製作所、博報堂「第四回 ビッグデータで取り扱う生活者情報に関する意識調査」、2019年6月6日)
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 データの活用に不安を覚える理由を3つまで選んでもらったところ、「利活用に対する拒否権がない」(55.1%)、「どう活用するかの説明が不十分、説明が分かりにくい」(48.4%)が多かった。この傾向も2014年や2016年の調査から変わらなかったという。

 今回新たに調査したAIによるプロファイリングに対しては、「病気予防」や「安全運転アシスト」への活用に期待がある一方、AIの自動処理による判断の根拠が分からないという不安も多かった。調査は企業に対して適切な対策や倫理観が求められるという。