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従業員数50人以上の国内企業で情報システム、経営企画、総務・人事、業務確信系部門でIT戦略策定または情報セキュリティーに関わる係長相当職以上の約5000人を対象にしたITR独自パネルを利用してWebアンケート。有効回答数は878件(1社1人)。選択肢の文言は一部省略。(出所:日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)、アイ・ティ・アール「企業IT利活用動向調査2020 電子契約の利用状況について」、2020年4月27日)
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 企業が利用している電子署名や電子契約のサービスのうち最も多いのは「電子メール(S/MIME)」の54.1%――。日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)の調査でこのような実態が明らかになった。S/MIMEはメールに電子署名を利用した認証や暗号化を行う標準規格で、送信者のなりすまし防止やメール改ざんの検知ができる。

 今後利用を検討している電子契約サービスで最も多いのは「電子文書保存(タイムスタンプ)」や「e-文書法・電子帳簿保存法」への対応である。

 しかし電子署名を含む電子契約サービスの詳しい利用状況を聞いたところ、「複数の部門、取引先との間で電子契約を採用している(N対N型)」という企業は18.2%にとどまった。「一部の取引先との間で電子契約を採用している(1対N型)」という利用状況が25.1%を占めて最も多かった。一方で「電子契約を採用する予定はない」という企業は18.0%に上った。

 企業に電子化したい業務プロセスについて聞いたところ、企業の規模に関係なく要望が多いのは交通費や旅費、交際費といった「経費精算」だった。

 このうち金融・保険業の企業は経費精算のほか、業務報告や作業依頼などの「内部依頼・報告書類」の社内事務処理を電子化したいというニーズが多い。また、金融・保険業の76.9%は今後電子化したい契約書として「システム開発委託契約書(ソフトウエア開発委託契約書)」を挙げた。

 卸売・小売り業の企業は「受発注処理」「契約書の締結・保管」といった取引処理を電子化したいという要望が多いという。