(出所:個人情報保護委員会「パーソナルデータの適正な利活用の在り方に関する動向調査(平成30年度)報告書」、2019年6月10日)
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 個人情報保護委員会がまとめた「パーソナルデータの適正な利活用の在り方に関する動向調査(平成30年度)」によると、個人データが誰のものであるか分からないように加工する「匿名加工情報」と呼ばれるデータを活用している事業者105団体のうち、「作成や第三者提供もしている」という割合が57.1%と過半数を占めた。

 調査は同委員会が野村総合研究所に委託して、2018年10月末時点で匿名加工情報についてインターネットで公表している事業者356団体を対象にアンケートを実施した。「作成や第三者提供もしている」という回答に次いで多かったのは、匿名加工情報の作成はせずに外部から受け取って分析し、第三者に再提供している事業者だった。

 匿名加工情報は2017年5月施行の改正個人情報保護法に規定が盛り込まれた。事業者はデータに関わる本人から同意を得る手続きを経なくても、他社への提供を含む目的外利用ができる。ただし匿名加工情報を作成したり第三者に提供したりする場合はインターネットなどで公表する必要がある。

 調査によると匿名加工情報を作成している事業者は健康保険組合や調剤薬局、病院など医療系が多い。作成している匿名加工情報の種類も「医療情報」が64.7%を占める。また、2019年2月末時点で匿名加工情報について公表している事業者は371団体に増えた。

 一方、匿名加工情報を今後さらに活用する際に制度面で分からないことや不安に思う点を挙げてもらったところ、「どのようにすれば適切な加工と言えるのか(加工基準が不明確)」が39.0%と最も多かった。