調査は2019年4月12日~15日にインターネットを利用したアンケートを東京圏、名古屋圏、京阪神圏の中核都市部と、それ以外の県の人口20万人以上の地方都市部の合計5000人を対象に実施。中核都市部の2287人、地方都市部の2357人の計4644人の回答を集計し、回答率は93%。(出所:デロイト トーマツ グループ「MaaSがもたらすモビリティ革命 日本版MaaSの可能性」、2019年6月21日)
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 デロイトトーマツグループが交通サービス利用者を対象に使ってみたいMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)を調査したところ、「地下鉄、バス、タクシーが乗り放題になる料金体系(定額料金制)」は若年層ほど高かった。また、目的地での飲食や観光のために「目的地で発生する予約や決済ができる機能」は15~21歳が60%に上る。ただ全体ではいずれも半数未満だった。

 同調査はMaaSの定義を「様々な交通サービスや移動手段を1つのプラットフォームに統合してアプリケーションを通じて提供する仕組み」とした。同社はこれらのサービスが日本でまだ提供されていないため、「サービスの具体的な内容や効用をイメージしづらいことや、移動や決済のために個人情報を提供することに抵抗感がある」と分析している。

 スウェーデンのチャルマース工科大学の研究チームはMaaSについて、異なる移動サービスの統合レベルに応じて4段階に分けている。このうちレベル1は日本でも利用できる「乗換ルートや運賃の情報が得られる乗換案内サービス」で、レベル2は「ワンストップで予約・決済が可能」な段階とする。日本では交通系ICカードで一定範囲の決済ができるものの、新幹線や特急券などの予約や鉄道以外の決済は道半ばだ。レベル3は冒頭の「定額料金制」で、レベル4は「交通サービスが行政と一体となって都市計画や交通政策を実現する」という段階と位置づける。

 同調査は日本のMaaSについて、地域の事情やニーズを踏まえ、移動の対価だけでなく利用者への支援全体で収益を得る考え方が必要と提言する。