地域銀行の8割がクラウド利用 勘定系などレガシーシステムが壁

[画像のクリックで拡大表示]
2019年9~11月に全地域銀行104行にITガバナンスに関するアンケートを実施。(出所:金融庁「金融機関のITガバナンス等に関する調査結果レポート」、2020年6月30日)
[画像のクリックで拡大表示]

 金融庁の調査によると、地方銀行や第二地方銀行を合わせた地域銀行104行のうちクラウドサービスを利用している割合は86.5%だった。

 クラウドの用途は「電子メールシステム」「eラーニング」「営業支援システム」などが中心という。ITベンダーがクラウドを活用してサービスを提供するSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)による業務支援系システムが多く、基幹業務系システムでのクラウド利用は11行にとどまった。

 一方、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は70.2%が導入済みだ。RPAの用途は定型業務の自動化が中心で、銀行が直接導入して効果を評価している例もある。ただ、本格導入のためには業務プロセスの見直しが必要だとして「業務プロセス」「人材・スキル」などが課題という。

 AI(人工知能)は51.9%が導入済みで、「ロボットアドバイザー」「マーケティング分析」「チャットボット(自動応答)」といった利用が中心という。

 また66.3%の銀行はデータを活用している。最も多いのは「社内で発生するデータ(端末操作ログ、顧客との取引データなど)」が58.7%で、次いで「顧客や調査会社などから取得するデータ(アンケート結果など)」、「オープンデータ(自治体の統計データなど)」が多い。

 金融庁は地域銀行のIT活用状況は、RPAを除いて技術を理解して導入するよりも外部サービスの利用が多いと指摘。人材や予算の不足に加え、柔軟性に乏しい勘定系などレガシーシステムの存在がIT活用を困難にしているという。