国土交通省などは、東京・日本橋の首都高速道路の地下化に併せて整備する銀座エリアの地下路線について、事業費を約1100億円と見積もった。東京高速道路(KK線)のほぼ真下に延長約800mのシールドトンネルを掘削する。日本橋区間の地下化が終わる2035年ごろまでに整備する。
国交省や首都高速道路会社、東京都などで構成する「首都高速都心環状線の交通機能確保に関する検討会」(座長:吉岡幹夫・国土交通省技監)が21年7月30日に開いた会合で明らかにした。
首都高八重洲線と京橋ジャンクション(JCT)との間に「新京橋連結路」を新たに建設する。連結路は八重洲線の南側に接続する開削部とシールドトンネル部、都心環状線の築地川区間との合流部からなる。シールド工事に330億円、開削工事に200億円、鉄道など既存の構造物周辺の地盤改良や埋設物の移設などに250億円を見込む。用地関連の費用は130億円と見積もった。
総事業費1100億円のうち、約600億円を首都高、約300億円を東京都、残りの約200億円を近隣の街づくりプロジェクトとして民間事業者が負担する。首都高は負担費用のうち約100億円を、跨道橋(こどうきょう)の老朽化が進む築地川区間の大規模更新事業に組み込む。