JR東京駅前の八重洲エリア。超高層タワー2棟の工事が進む中、3つめの大規模再開発事業が本格始動する。八重洲二丁目中地区市街地再開発組合(以下、同組合)と参加組合員6社は2021年10月26日、「八重洲2丁目中地区再開発」の事業を担う同組合の設立を発表した。

 東京都による設立認可は10月25日。参加組合員として名を連ねるのは、鹿島、住友不動産、都市再生機構(UR)、阪急阪神不動産、ヒューリック、三井不動産の6社だ。

「八重洲2丁目中地区再開発」の外観イメージ(資料:八重洲二丁目中地区市街地再開発組合、参加組合員6社)
「八重洲2丁目中地区再開発」の外観イメージ(資料:八重洲二丁目中地区市街地再開発組合、参加組合員6社)
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「八重洲2丁目中地区再開発」の配置図(資料:八重洲二丁目中地区市街地再開発組合、参加組合員6社)
「八重洲2丁目中地区再開発」の配置図(資料:八重洲二丁目中地区市街地再開発組合、参加組合員6社)
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鍛冶橋交差点から東の方向を見る。正面が「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地。左手は外堀通り、右手は鍛冶橋通り。外堀通り沿いで建設中の建物は「東京ミッドタウン八重洲」(写真:日経クロステック)
鍛冶橋交差点から東の方向を見る。正面が「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地。左手は外堀通り、右手は鍛冶橋通り。外堀通り沿いで建設中の建物は「東京ミッドタウン八重洲」(写真:日経クロステック)
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「八重洲グランルーフ」から南の方向を見る。外堀通りを挟んで右手奥が「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地。左手前は建設中の「東京ミッドタウン八重洲」(写真:日経クロステック)
「八重洲グランルーフ」から南の方向を見る。外堀通りを挟んで右手奥が「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地。左手前は建設中の「東京ミッドタウン八重洲」(写真:日経クロステック)
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 同組合・組合員は今回、「国際都市・東京の中核となる東京駅前における都市再生ならびにSDGs(持続可能な開発目標)に貢献する、100年後を見据えたサステナブルな街づくり」の実現を目指すとうたっている。

 都内の再開発区域としては最大級となる約2万m2の敷地に、延べ面積約39万m2の「超高層大規模複合ビル」を建設する。地下3階・地上43階の建物で、高さは約226m。権利変換計画認可は22年度、着工は24年度、竣工は28年度を予定する。

「八重洲2丁目中地区再開発」の断面図 ●事業主体:八重洲二丁目中地区市街地再開発組合/区域面積:約2万2000m2/主用途:事務所、店舗、劇場、サービスアパートメント、インターナショナルスクール、バスターミナル、駐車場、他 ●敷地面積:約1万9600m2/延べ面積:約38万8300m2/階数・高さ:地下3階・地上43階、約226m、以上、組合他の21年10月発表資料より。なお東京都の21年10月発表資料に事業費は約3172億円と記されている ●都市計画決定:17年9月/組合設立認可:21年10月/権利変換計画認可:22年度(予定)/着工:24年度(同)/竣工:28年度(同)(資料:八重洲二丁目中地区市街地再開発組合、参加組合員6社)
「八重洲2丁目中地区再開発」の断面図 ●事業主体:八重洲二丁目中地区市街地再開発組合/区域面積:約2万2000m2/主用途:事務所、店舗、劇場、サービスアパートメント、インターナショナルスクール、バスターミナル、駐車場、他 ●敷地面積:約1万9600m2/延べ面積:約38万8300m2/階数・高さ:地下3階・地上43階、約226m、以上、組合他の21年10月発表資料より。なお東京都の21年10月発表資料に事業費は約3172億円と記されている ●都市計画決定:17年9月/組合設立認可:21年10月/権利変換計画認可:22年度(予定)/着工:24年度(同)/竣工:28年度(同)(資料:八重洲二丁目中地区市街地再開発組合、参加組合員6社)
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 10月18日の時点で東京都都市整備局が発表した資料によると、八重洲2丁目中地区の再開発による事業効果は、(1)東京駅前の交通結節機能の強化、(2)国際競争力の強化と新たなにぎわいの創出、(3)環境負荷低減と防災対応力強化──とされている。

 最新機能を持たせるオフィス部分では、アフターコロナを視野に入れたワークプレイスの提供を図る。他に、世界に向けて日本の文化・情報を発信する商業施設や、エリアに新たなにぎわいを創出する劇場施設を設ける。

 エリアの重点課題である「交通結節機能の強化」については、他の2つの再開発事業である「東京ミッドタウン八重洲」(八重洲二丁目北地区再開発)、および「東京駅前八重洲一丁目東B地区再開発」と連携。一体的に運用する大規模バスターミナルを地下階に整備し、国際空港や地方都市との間を結ぶ。

「八重洲2丁目中地区再開発」における大規模バスターミナルの整備イメージ。全体の計画概要は、今回変更されている(資料:首相官邸ホームページ「国家戦略特別区域会議東京都都市再生分科会」第10回、16年12月15日配布資料より抜粋、当時計画提案者:三井不動産、鹿島、ヒューリック)
「八重洲2丁目中地区再開発」における大規模バスターミナルの整備イメージ。全体の計画概要は、今回変更されている(資料:首相官邸ホームページ「国家戦略特別区域会議東京都都市再生分科会」第10回、16年12月15日配布資料より抜粋、当時計画提案者:三井不動産、鹿島、ヒューリック)
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中央区は「東京駅前地域のまちづくりガイドライン2018」(18年4月策定)の中で「重層的な基盤整備の考え方」を示している。バスターミナルの他、広場空間や地上・地下の歩行者ネットワークを整備し、交通結節点機能の強化を推進する。東京・日本橋間の地上ネットワーク形成も図られる(資料:東京都中央区)
中央区は「東京駅前地域のまちづくりガイドライン2018」(18年4月策定)の中で「重層的な基盤整備の考え方」を示している。バスターミナルの他、広場空間や地上・地下の歩行者ネットワークを整備し、交通結節点機能の強化を推進する。東京・日本橋間の地上ネットワーク形成も図られる(資料:東京都中央区)
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 「国際競争力の強化」については、外国人の多様な滞在ニーズに対応できるサービスアパートメントや、外国人子女に高水準の教育を提供するインターナショナルスクールを導入する。

 環境負荷低減の面では、隣接する東京ミッドタウン八重洲との連携などにより、自立・分散型のエネルギーネットワークの構築を進める。防災対応力強化の面では、帰宅困難者滞在施設の整備や地区間連携による災害時支援の取り組みなどを進める。

 SDGsへの貢献については、国連が掲げる17の目標のうち特に以下の3つを意識したプロジェクトとなる。
(1)目標7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
(2)目標8:働きがいも経済成長も
(3)目標11:住み続けられるまちづくりを

鍛冶橋交差点から北東の方向を見る。右手が「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地。左手は「パシフィックセンチュリープレイス丸の内」(01年竣工)(写真:日経クロステック)
鍛冶橋交差点から北東の方向を見る。右手が「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地。左手は「パシフィックセンチュリープレイス丸の内」(01年竣工)(写真:日経クロステック)
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「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地を北西側(外堀通り側)から見る。左手は「住友不動産八重洲ビル」、右手は「八重洲ブックセンター本店」(写真:日経クロステック)
「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地を北西側(外堀通り側)から見る。左手は「住友不動産八重洲ビル」、右手は「八重洲ブックセンター本店」(写真:日経クロステック)
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「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地を東側から見る。右手は建設中の「東京ミッドタウン八重洲」(写真:日経クロステック)
「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地を東側から見る。右手は建設中の「東京ミッドタウン八重洲」(写真:日経クロステック)
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「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地を南東側(柳通り側)から見る。撮影地点の左側に「京橋エドグラン」(16年竣工)、右側に「京橋トラストタワー」(14年竣工)がある。正面は「グラントウキョウ サウスタワー」(07年竣工)(写真:日経クロステック)
「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地を南東側(柳通り側)から見る。撮影地点の左側に「京橋エドグラン」(16年竣工)、右側に「京橋トラストタワー」(14年竣工)がある。正面は「グラントウキョウ サウスタワー」(07年竣工)(写真:日経クロステック)
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「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地を南東から見る(写真:日経クロステック)
「八重洲2丁目中地区再開発」の計画地を南東から見る(写真:日経クロステック)
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JR東京駅の西側(丸の内側)から八重洲方向を見る(写真:日経クロステック)
JR東京駅の西側(丸の内側)から八重洲方向を見る(写真:日経クロステック)
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 なお本計画は、17年9月5日に国家戦略特区の都市再生プロジェクトとして区域認定されている。当時の提案事業者は、三井不動産、鹿島、ヒューリックの3社。延べ面積約41万8000m2、地下4階・地上46階、高さ約240mで、20年度着工、23年度竣工という計画だった。当時の予定よりも5年程度遅れて八重洲エリアに“トリプルタワー”が全て完成する。

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