(写真:大上 祐史)
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 東京都心から半径約15kmを環状にぐるりとつなぐ東京外環自動車道。計画延長約85kmのうち埼玉県と千葉県内の約50kmが完成し、現在は東京都内の大泉ジャンクション(JCT)-東名JCT間、16.2kmの工事が進んでいる。

(資料:国土交通省)
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 東京都区間は1966年に高架構造の道路として都市計画決定したものの、環境悪化を懸念した住民の反対運動などによって凍結。2007年にトンネル構造へ変更し、2012年に着工した。現在は北行き、南行きの2本の本線トンネルを大泉、東名の両JCT付近に設けたたて坑からシールド機で掘り進めている。トンネルの大部分は地下40m以深の大深度地下を通る。

 こうした経緯もあって、外環道東京都区間の工事の“主戦場”は地下のトンネルだ。しかし、JCT周辺で展開される地上の橋梁工事も負けてはいない。関越道との結節点になる大泉JCTでは2019年9月中旬から10月下旬にかけての延べ6日間、既存のインターチェンジ(IC)を夜間閉鎖して、新しいランプ橋を架設した。

 筆者が施工現場を訪れたのは2019年9月18日の夜。架設したのは、外環道の東名JCT方面から関越道の新潟方面へ向かう際に通る「Cランプ第一橋」だ。

Cランプ第一橋の完成イメージ(資料:東京外環プロジェクト)
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 Cランプの真下には、目白通りから進入するFランプ(外環道の入り口ランプ)とIランプ(関越道の入り口ランプ)が通っている。

 午後10時ごろ、FランプとIランプが通行止めになった。両ランプが再び通れるようになるのは翌朝午前5時ごろだ。関越道と外環道を直接結ぶランプや、関越道の大泉ICに隣接する練馬ICは架設に影響しないので通行できる。

(写真:大上 祐史)
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 外環道からつながるAランプ第二橋の上を通り、大泉JCTのほぼ中央に位置するCランプ第一橋の工事ヤード付近へ向かった。Aランプ第二橋は長さ186mの鋼2径間連続鋼床版箱桁橋で、2018年7月に架設した。
(関連記事:見えてきた外環道東京区間、深夜の目白通り上空

(写真:大上 祐史)
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 Cランプ第一橋は長さ280mの鋼5径間連続細幅箱桁橋。今回、延べ6日間の夜間工事で架設するのは、北端に位置する本設のCP4橋脚−CP5橋脚間のうち、仮支柱を設けたJ22-CP5橋脚間に架かる長さ50.9mの細幅箱桁2本と合成床版だ。ヤード内で地組みした桁をクレーンで一括架設する。

写真は2019年4月撮影(資料:東京外環プロジェクト)
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赤枠内が今回、架設する細幅箱桁の区間。青枠内のJ20-J22間は事前に施工済み。J20-J22間は下を通るFランプの路肩だけ規制して、ヤード内で組んだ桁を架設した(資料:東京外環プロジェクト)
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 夜間通行止めとなる6日間の作業は以下の通り。

  • 1日目(9月17日):1本目の細幅箱桁を架設
  • 2日目(9月18日):2本目の細幅箱桁を架設、横桁を取り付け
  • 3日目(9月24日):足場を設置
  • 4日目(9月25日):足場を設置、検査路を架設
  • 5日目(10月29日):合成床版を設置、足場を解体
  • 6日目(10月30日):合成床版を設置、足場を解体

 1日目と2日目は、細幅箱桁2本を平行に架設する。さらに、2本の桁同士を6カ所の横桁で連結する。3日目と4日目は、桁に吊り足場を設けて検査路を取り付ける。5日目と6日目は、桁の上に床版を組み立てるとともに、足場を解体する。J22の接合部は、仮固定するエレクションピースのボルトを締めた後、現場溶接する。

550t吊りクレーンで一括架設

 Aランプ第二橋の上を歩いていくと、細幅箱桁を吊り上げた550t吊りオールテレーンクレーンが見えてきた。

(写真:大上 祐史)
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 クレーンで吊った細幅箱桁が所定の位置に移動していく。桁の側面6カ所には、横桁を取り付けるための白色の突起が確認できる。目で見て分かるような架設の動きは、わずかな時間で完了した。

(写真:大上 祐史)
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