2030年代に向けて、東京都心部における最大級の再開発が始まる──。場所は皇居の近く、日比谷公園に隣接する「内幸町1丁目街区(東京都千代田区内幸町1丁目)」だ。注目は「帝国ホテル東京」の建て替え。24年度から順次建て替え、36年度の完成を目指す。総事業費は2000億~2500億円程度を見込む。

「内幸町1丁目街区」の位置。計画地は、北地区と中地区、南地区の3つに分かれる。帝国ホテル東京が立っているのは北地区(資料:NTT都市開発、公共建物、第一生命保険、帝国ホテル、東京センチュリー、東京電力パワーグリッド、NTT、日本土地建物、NTT東日本、三井不動産)
「内幸町1丁目街区」の位置。計画地は、北地区と中地区、南地区の3つに分かれる。帝国ホテル東京が立っているのは北地区(資料:NTT都市開発、公共建物、第一生命保険、帝国ホテル、東京センチュリー、東京電力パワーグリッド、NTT、日本土地建物、NTT東日本、三井不動産)
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 同街区の関係権利者10社は21年3月25日、日比谷地区(内幸町1丁目街区)の街づくりの方針で合意し、街区とその周辺エリア全体の価値と魅力の向上を目指して、各種関係機関との協議を共同で進めていくと発表した。10社には、NTT都市開発や公共建物、第一生命保険、帝国ホテル、東京センチュリー、東京電力パワーグリッド、NTT、日本土地建物、NTT東日本、三井不動産が名を連ねた。

 三井不動産は07年に、帝国ホテルに資本参加している。両社で基本協定書を締結し、共同で再開発を検討してきた経緯がある。

「内幸町1丁目街区」には古い建物が多い(資料:日比谷地区まちづくり勉強会、千代田区、19年12月時点)
「内幸町1丁目街区」には古い建物が多い(資料:日比谷地区まちづくり勉強会、千代田区、19年12月時点)
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 再開発の対象地には、帝国ホテル東京の本館とタワー館をはじめ、築30年以上が経過した建物が複数立っている。帝国ホテル東京は20年11月に130周年を迎え、3代目となる既存の本館は1970年の竣工から約50年がたつ。既存のタワー館も同38年が経過し、いずれも老朽化が進んでいた。

 帝国ホテルは、「コロナ禍で経営環境は厳しく、先行きが不透明ではあるものの、日本を代表するホテルとしての社会的使命を引き続き全うしていくべく、アフターコロナを見据えた将来性のある企業価値向上への取り組みとして、建て替え計画の実施方針を決定した」とコメントを発表した。

 今後、帝国ホテルは既存のタワー館を解体した後、敷地を分筆。土地の共有持ち分の一部を三井不動産に譲渡して、共同で新タワー館を建設する計画だ。同じく既存本館も解体し、ホテル用途の新本館を建設し、所有・運営していく。

 2024年度から先にタワー館の建て替えを進めて、30年度の完成を目標とする。敷地面積は約1.1万m2で、新タワー館の用途はオフィスや商業施設、サービスアパートメントなどを想定している。

 一方、新本館の敷地面積は約1.2万m2。用途はグランドホテルで、建て替えの実施時期は31年度から36年度を予定する。建て替え後も「日本の迎賓館」としての役割を果たす施設となることを目指す。

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