独Infineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ )は、ソース電極を底面に設けたソースダウン構造のパッケージに封止したパワーMOSFETの品ぞろえを拡充した ニュースリリース 。同社のパワーMOSFETファミリー「OptiMOS」に含まれる製品である。2020年2月に+25V耐圧品を発表している*。今回、+30Vと+60V、+80V、+100Vの各耐圧品を追加した。

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 いずれの製品も、特徴はオン抵抗と熱抵抗が共に低いことである。「ドレイン電極が底面にあるドレインダウン構造のパッケージに封止した製品に比べると、オン抵抗は約30%、熱抵抗は約20%低い」(同社)。このため、電源回路の変換効率と出力電力密度を高められるとともに、放熱対策の難易度を下げられるという。応用先は、モーター駆動機器やスイッチング電源、サーバー用電源、通信機器用電源、ORing(オアリング)回路、バッテリー・マネジメント・システムなどである。

オン抵抗30%、熱抵抗20%低減のパワーMOSFET
オン抵抗30%、熱抵抗20%低減のパワーMOSFET
センターゲート構造のパッケージに封止した製品である。(出所:Infineon Technologies)
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 新製品のオン抵抗は、耐圧によって異なる。+30V耐圧品は0.85mΩ、+60V耐圧品は3mΩ、+80V耐圧品は5mΩ、+100V耐圧品は6.5mΩである(いずれもゲート-ソース間電圧が+10Vのときの最大値)。パッケージは、いずれも実装面積が3.3mm×3.3mmの8端子PQFN。パッケージの熱抵抗は1.4K/W(最大値)と低い。ドレインダウン構造のパッケージは1.8K/W(最大値)だった。

 +30V耐圧品「IQE008N03LM5/IQE008N03LM5CG」のこのほかの特性は以下の通り。最大ドレイン電流は253A。全ゲート電荷量は30nC(標準値)。出力容量は31nC(標準値)である。IQE008N03LM5とIQE008N03LM5CGの違いは、パッケージ底面のゲート電極の形状にある。IQE008N03LM5CGは「センターゲート構造」、IQE008N03LM5は「スタンダードゲート構造」を採用する。「スタンダードゲート構造は、フットプリントがドレインダウン構造のパッケージと同じであるため、簡単に置き換えられる。センターゲート構造は、複数のパワーMOSFETを並列接続しやすい」(同社)。

 各耐圧品いずれも、すでに販売を始めている。価格は明らかにしていない。現在同社は、パッケージの表面に放熱電極を設けた「ダブル・サイド・クーリング」品の開発に取り組んでいる。2022年中には製品化する予定である。