トレックス・セミコンダクターは、消費電流が200nAと少ない降圧型DC-DCコンバーターIC「XC9276シリーズ」を発売した(ニュースリリース)。回路設計の工夫で消費電流を抑えたという。また、パルス周波数変調(PFM)制御方式を採用して、軽負荷時における変換効率の大きな低下を防いだ。例えば、+3.6V入力、+1.8V/10mA出力のときの変換効率は89.6%が得られる。同社によると、「ウエアラブル機器やモバイル機器など、軽負荷時の変換効率を重視する電池駆動機器に向く」としている。PFM制御方式の欠点である出力リップル電圧の増大については、「2.2μFと小さいインダクターを使えるようにすることで、出力リップル電圧の低減とともに実装面積の小型化を実現した」(同社)という。ウエアラブル機器やモバイル機器以外の具体的な応用先としては、スマートメーターやセンサーモジュール、エナジーハーベスト対応機器、スマートカードなどを挙げている。

発売した降圧型DC-DCコンバーターICの変換効率特性。トレックス・セミコンダクターの資料
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 同期整流方式を採用する。スイッチング素子はハイサイドスイッチとローサイドスイッチの両方を集積した。オン抵抗は、ハイサイドスイッチが0.35Ω(標準値)、ローサイドスイッチが0.32Ω(標準値)である。入力電圧範囲は+1.8〜6.0V。出力電圧は+0.6〜3.6Vの範囲において、0.05Vステップでユーザーが設定できる。最大出力電流は150mAである。出力電圧の誤差は、+1.0V以下の場合に±20mVで、+1.0Vより高い場合に±2.0%である。出力電圧を2つ設定し、そのいずれかを選択できる出力電圧切り替え機能を搭載した。VSET端子に外部信号を入力することでどちらかを選択できる。

 出力コンデンサーの放電機能や低電圧ロックアウト(UVLO)機能、短絡保護機能などを備える。入力と出力のコンデンサーには、積層セラミックコンデンサーが使える。パッケージは、外形寸法が1.7mm×1.07mm×0.33mmのWLP-6-03と、2.9mm×2.8mm×1.3mmのSOT-26W、外形寸法が2.0mm×2.0mm×0.33mmのUSP-8B06を用意した。動作温度範囲は−40〜+85℃。すでに量産を始めている。参考単価は300円(税別)。