テクノア(本社岐阜市)は、人工知能(AI)による画像認識を活用して工場の見える化を図るシステム「A-Eyeカメラ」を2020年3月2日から提供する。製造現場にネットワークカメラを設置して、工作機械の稼働状況や作業員の状況といった稼働実績を収集・分析するもの(図1)。カメラ1台当たりの利用料が月額2000円(税別、以下同)と、M2M機器を使うシステムに比べて安価に導入できる。

図1:「A-Eyeカメラ」のシステム運用イメージ(出所:テクノア)
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 同システムは、カメラが撮影した積層信号灯や工作機械の操作盤、作業者の画像を収集し、AIで「稼働」「エラー発生」「作業中」などの状況を判別。それらをリアルタイムに表示するとともに、クラウドに蓄積・分析する(図2)。分析結果は、グラフで可視化したり、アラートとして管理者に通知したりといった利用が可能だ。

図2:稼働状況のリアルタイム表示イメージ(出所:テクノア)
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 5m離れた場所からでも対象を検出してデータを自動収集できる。AIによる画像解析技術を利用するため複雑な配線を要する機器はいらず、設置の手間が少ない。複数のカメラに解析用のパソコン1台で対応できる上、データ分析はクラウド上で実行するので、導入コストを抑えられる。

 同システムにおいてAIは、画面内の撮影画像を認識し、そのアクションを繰り返し学習することによって進捗などの状況を捉える。採用した手法は、複雑なネットワークを必要とせずリアルタイムに物体を検出できるのが特徴で、工場のように大きな変化がない環境下で状況を読み取るのに適しているという。

 工作機械などの稼働実績を収集するには従来、積層信号灯にセンサーを取り付ける、PLC(Programmable Logic Controller)や制御盤の回路から電流を検出するなどの方法がある。だが、機械・装置のメーカーや製造された年代、付属機器ごとに個別に対応しなければならず、IoT(Internet of Things)化を進める上では設置方法や導入コストが課題になっていたという。同社は、こうした課題の解決を目指して同システムを開発した。

 A-Eyeカメラ(ソフト)の価格は30万円。別途、カメラや設定に費用がかかる。1カ月の利用料は、クラウドの利用料を含めてカメラ1台当たり2000円。同年2月29日まで、同システム対応のカメラを合計300台(1社当たり15台まで)無償提供する「パイロットユーザーキャンペーン」を実施している。