IoT(Internet of Things)開発を手がけるリンクジャパン(東京・港)は2022年1月24日、スマートホームのデモンストレーションを実施した。同社製品を導入した東京建物の賃貸マンションで、さまざまな家電をまとめて操作できるスマートフォンアプリや多機能ボタンを使う様子を披露した(図1)。
同マンションはリンクジャパンのスマートプラットフォーム「eLife」を導入しており、各社の家電を連動して操作できる。「さまざまなIoT製品や新機能をあとから追加できる拡張性などが導入につながった」と同社CEO(最高経営責任者)の河千泰進一氏は語った。
同マンションには、スマホで解錠できるスマートロックや自動開閉できるカーテンなどの製品を設置した。空調機器やテレビなどの家電は、専用リモコンをコンセントに設置することで遠隔操作できる。家電からのデータを米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)のクラウドサービスを経由して統一管理する仕組みだ(図2、図3)。
デモで目を引いたのが、スマホアプリなどで自由に設定できる多機能ボタンだ。例えば帰宅時にボタンを1回押すだけで、照明や空調機器をつけたり、カーテンを閉めたりできる。「声を出すことに抵抗がある人や、スマホに慣れていない子供や高齢者でも簡単に操作できるようにした」と同社 IoT事業推進マネージャーの土橋照之氏は説明した(図4)。
なお、東京建物の賃貸マンションでのIoT機器の導入費用は「1部屋あたり30万円弱」(リンクジャパン)という。