ラピステクノロジーは、1GHz以下と2.4GHzの帯域に対応するRF回路を備えた無線通信MCU「ML7436N」を発売した(ニュースリリース)。Wi-SUN FAN(Wireless-Smart Utility Network Field Area Network)などを使うIoT機器での利用を想定する。具体的にはスマートメーターやスマート街路灯、スマート工場、スマート物流などを挙げる。親会社であるロームが開発中のWi-SUNモジュールにも搭載する予定である。

ML7436N
9mm×9mmの48ピンTQFPに封止した(出所:ラピステクノロジー)
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 ML7436Nは、MCUとRF回路のダイを1つのパッケージ(9mm×9mmの48ピンTQFP)に収めた製品。CPUは、最大81MHz動作のコア「Arm Cortex-M3」である。1Mバイトのフラッシュメモリーと256kバイトのメモリーを集積する。ラピスによれば、無線通信MCUとしては大容量のメモリーを備えたことで、マルチホップ通信や無線でのファームウエア更新(FOTA:Firmware update Over-The-Air)に必要なプログラムやデータを格納できるという。

 CPUコアやメモリーに加えて、10ビット分解能のA-D変換器(3個)や256ビットAESなどに対応の暗号化アクセラレーター、真の乱数発生器(TRNG)などを集積する。

新製品の主な仕様
(出所:ラピステクノロジー)
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 RF回路は、400M~960MHz帯と2.4GHz帯に対応する。転送速度は1.2k~300kビット/秒(受信のみの場合は、1.2k~1Mビット/秒)である。受信感度、RF出力電力とも温度変動が小さく、屋内外で安定した通信が可能とする。ARIB STD-T66/T67/T108、ETSI EN 300 220、FCC PART15の認証を得ており、新製品搭載機器を世界で販売しやすくする。

RF回路の出力電力、受信感度とも温度変動が小さい
(出所:ラピステクノロジー)
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 ML7436Nは現在、サンプル出荷中である。サンプル価格は1個1000円(税別)。量産は2021年3月より月産10万個体制で開始予定。応用開発に向けて、評価ボードや評価ツール、サポートソフトウエアの提供を開始している。さらに、電波法認証試験に必要なテストモードに対応したリファレンスソフトウエアなども提供する。