ロームは、オランダ・NXPセミコンダクターズ(NXP Semiconductors)のアプリケーションプロセッサーIC「i.MX 8M Nanoファミリー」(関連記事1)に最適化したパワーマネジメントIC(PMIC)として「BD71850MWV」を発表した(ニュースリリース)。ロームは、NXPが買収する前の米フリースケール・セミコンダクタ(Freescale Semiconductor)時代に「i.MX 6SoloLite」向けに発売した「BD71805MWV」(関連記事2)を皮切りに、これまで4製品のi.MX向けPMICを製品開発・提供しており、今回のBD71850MWVは第5弾になる。

今回の新製品の「BD71850MWV」
7mm×7mmと小型の56ピンQFPに封止。ロームの写真
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 新製品のBD71850MWVは、制御ロジック(オン/オフシーケンサー)や降圧型DC-DCコンバーター(6個)、LDO(6個)を集積する。i.MX 8M Nanoだけではなく、外付けされるDDR型DRAMメモリーICにも1チップで電力供給が可能である。集積した降圧型DC-DCコンバーターの変換効率は最大95%。入力電圧は2.7~5.5Vと広く、1セルのリチウム(Li)イオン電池からUSB給電まで対応が可能という。この他、BD71850MWVは、SDXCカードインターフェース用の1.8/3.3Vパワースイッチ、32.768kHzの水晶振動子のバッファーを集積し、各種保護機能(電源系統ごとの出力短絡や、出力過電圧、出力過電流や過熱に対する保護機能)を備える。

新製品の機能ブロック図
ロームの図

 パッケージは7mm×7mmと小型の56ピンQFP。新製品の端子配置はi.MX 8M NanoとDDR型DRAMメモリーへの接続が容易になるように工夫してあり、基板レイアウト設計の負荷を軽減するという。新製品と同じ電源系統をディスクリート部品で構成した場合に比べて、部品点数を42個、実装面積を42%削減することが可能という(片面実装、Type-3 PCBを想定した場合)。また、両面実装にすると400mm2以下の省スペースで電源機能を構成することができる。

ディスクリート部品構成に比べて大幅に小型化
ロームの図
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 BD71850MWVは2019年12月から月産40万個の体制で量産中。サンプル価格は800円/個(税別)。なお、NXPのi.MX 8M Nanoの評価ボードにはBD71850MWVが搭載されており、それを使って評価が行えるという。また、BD71850MWVのLinuxドライバーや各種ドキュメント類は、ロームのWebサイトから入手できる。