米Alpha & Omega Semiconductor(A&O)は、USB Type-C PD(Power Delivery)に対応した電子機器の電源回路の保護に向けて、新たなスイッチICを発売した(ニュースリリース)。機器の電源回路とUSB Type-C端子の間に挿入して使う。USB端子から流れ込む過大な逆電流から機器の電源回路を保護したり、機器の電源回路から負荷に対して供給する過電流を制限したりする用途に向ける。具体的な応用先は、ノートPCや、デスクトップPC、スマートフォン、タブレット端末などである。

USB Type-C PD端子搭載機器の電源回路の保護スイッチIC
(出所:Alpha & Omega Semiconductor)
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 特徴は、絶対最大定格が+28Vと高いことである。同社によると、「これまでノートPCやデスクトップPCでは、USB Type-C端子を介して15W(+5V×3A)程度の電力を供給するのが一般的だった。しかし最近になって、ゲーム用VRゴーグルやパワーバンクなどが広く普及しており、USB Type-C端子を介して供給する電力が大きくなっている。このため、最大100Wの電力供給に向けた高電圧対応の保護スイッチICが求められていた」という。

新製品の応用回路例
(出所:Alpha & Omega Semiconductor)
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 新製品の型番は「AOZ1374DI」である。2個のMOSFETをバック・ツー・バック接続した素子に加えて、ゲート駆動/チャージポンプ回路、制御ロジック回路、電流制限回路、保護回路などを1チップに集積した。電源電圧範囲は+3.4〜23V。MOSFETのオン抵抗は36mΩと小さいため、通常動作時の電力消費を低く抑えられる。保護機能として、逆電流ブロッキング(TRCB:True Reverse Current Blocking)機能と電流制限機能のほかに、入力の過電圧保護機能、短絡保護機能、入力の低電圧ロックアウト(UVLO)機能、サーマルシャットダウン機能、プログラマブルなソフトスタート機能を用意した。フォールト状態が発生した後の対応方法の違いで2つの製品を用意した。1つは、自動でリスタート(復帰)する「AOZ1374DI-01」と、ラッチオフ状態が続く「AOZ1374DI-02」である。パッケージは、実装面積が3mm×3mmの10端子DFN。動作温度範囲は−40〜+125℃。すでに量産を始めている。1000個購入時の参考単価は、2製品どちらも0.61米ドルである。