米Semtechは、スマートホーム用途に向けたサブGHz対応RFトランシーバーIC「LLCC68」を発売した(ニュースリリース)。変調方式には、同社が開発した「LoRa」をサポートする。LoRaは、低い消費電力で広い通信領域をカバーするLPWAN(Low Power Wide Area Network)の実現に使われる変調方式の1つだ。新製品の特徴は消費電力が低い点にある。スリープ時の消費電流は600nA、アクティブ時(受信時)の消費電流は4.6mAとどちらも少ない。同社によると、「バッテリー駆動のセンサー機器であれば、数年稼働させることができる」という。センサー機器やアクチュエーター機器を無線接続する用途に向ける。「通信可能な距離が長いため、1軒の住宅内だけでなく、周辺の住宅を含む領域でIoTネットワークを構築できる」(同社)としている。

発売したサブGHz対応RFトランシーバーICの内部ブロック図。Semtechの資料
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 RFパワーアンプや低雑音アンプ、A-D変換器、PLL回路などからなるアナログ・フロント・エンド部や、LoRa対応モデム回路、FSKモデム回路、通信プロトコル処理回路、DC-DCコンバーター回路、LDOレギュレーター回路などを1チップに集積した。対応する周波数範囲は150M〜960MHz。いわゆるサブGHz帯域である。受信感度は−129dBm。RFパワーアンプの出力電力は+22dBmである。従って、リンクバジェットは151dBmと大きい。データ伝送速度は、LoRaモデム回路を使用した場合に1.76k〜62.5kビット/秒、FSKモデム回路を使った場合に300kビット/秒である。

 欧州の無線通信規格「ESTI EN 300 220」、米国の無線通信規格「FCC CFR Part 15」、日本の無線通信規格「ARIB T-108」などに準拠する。パッケージは、実装面積が4mm×4mmの24端子QFN。動作温度範囲は−45〜+85℃。価格は明らかにしていない。