ロームは、バイク(二輪車)や自動車のリアランプやフォグランプ、方向指示器(ターンランプ)などの駆動に向けた4チャネル出力のリニアLEDドライバーIC「BD183x7EFV-M」を発売した(ニュースリリース)。パストランジスタとして機能するMOSFETを集積した。4チャネル出力が可能なため、4本のLEDストリングを同時に駆動できる。最大駆動電流は150mA/チャネル。パッケージは外形寸法が5.0mm×6.4mm×1.0mmの16端子HTSSOPである。

バイクのリアランプなどに向けた4チャネル出力のリニアLEDドライバーIC。ロームの写真
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 同社によると、「インドなどのアジア地域の二輪車メーカーから、開発期間の短縮やコストの削減のために、リアランプとナンバー灯を駆動する回路の構成をシンプルにしたいという要望があった。しかし、従来のLEDドライバーICは熱設計上の問題があり、灯数と明るさ、安全性、コストという要求仕様すべてに応えることはできなかった」という。そこで今回は、同社独自の熱分散回路とLED個別制御機能を新たに開発することで、従来の課題を解決したとする。

新規に開発した2つの技術を導入したメリット。ロームの資料
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 従来のLEDドライバーICでは、LEDストリングに対して熱分散抵抗を直列に接続すると同時に、出力チャネル分の熱分散回路を集積し、出力チャネル分の熱分散回路用端子を備えていた。このため熱分散抵抗の特性ばらつきを考慮しながら、回路全体のバランスを取って熱設計する必要があった。今回は、同社独自の熱分散回路を開発することで、熱分散回路用端子を1本に集約した。これで、ユーザーの熱設計の工数を削減することが可能になった。さらに、熱分散回路用端子を1本に集約できたため、16端子パッケージで4チャネルの駆動が可能になった。従来は、16端子パッケージでは3チャネルの駆動が最大だった。

 LED個別制御機能とは、出力チャネルごとに異なる特性のLEDストリングの駆動を可能にするもの。新製品ではこの機能を搭載したため、特性の異なる2種類のLEDストリングを1つのICで駆動することができる。従来は2つのICを使う必要があったという。このため部品点数を削減できるので、基板上の実装面積を削減できるとしている。

 入力伝電圧範囲は+5.5〜20.0V。耐圧は+40V。駆動電流の誤差と、出力チャネル間の駆動電流の誤差はどちらも±5%。PWM調光機能を搭載した。保護機能として、LEDオープン(開放)検出機能や、出力端子地絡保護機能、過電圧ミュート機能、サーマルシャットダウン機能などを備える。動作温度範囲は−40〜+125℃。すでに月産25万個体制で量産を始めている。サンプル価格は500円(税別)。