オムロンは、プリント基板用端子台の新シリーズとして、3.5mmピッチのコネクター「XW4M/XW4N」を発売した(図1)。プラグとソケットに分かれた2ピースタイプのコネクター。プラグとソケットをはめ合わせる接触部の構造を工夫し、簡単に抜き挿しできるようにした。検査や組み立て、保守の際の作業性が高まるとしている。
新製品では、ソケットに2枚の板ばねから成る嵌合(かんごう)構造を採用した(図2)。ソケットとプラグが嵌合しているときは、「第1ばね」が直接プラグの端子を押さえるとともに「第2ばね」が第1ばねを押さえる。ソケットを抜き挿しするときは、ソケットの脱着レバーを押して第2ばねを開放することで、抜き挿しに必要な力(挿抜力)を低減できる。「従来は固くて抜けなかった40極のソケットでも軽い力で抜けるようになり、作業がしやすくなる」(同社)という。
一般的な構造では、新製品の第1ばねに相当する板ばね1枚でプラグの端子を押さえ込む。ばねの圧力を大きくして接触信頼性を確保しなければならず、抜き挿ししにくくなっていた。新製品では、従来のばねに比べて第1ばねの圧力を下げて挿抜力を低減。その分だけ低下する接触信頼性を、第2ばねを設けて補った。
さらに、ソケットの持ち手方向に脱着レバーを設置した(図3)。一般的なコネクターは両側面にロックを備えており、両手を使ってロックを解除してソケットを外すことが多いが、新製品は片手での操作が可能。片手にドライバーや電線を持った状態でも抜き挿しできる。
クランプばねによって電線を固定する「プッシュイン方式」を採用しているため、フェルール端子(棒形圧着端子)付き電線や単線の場合は挿し込むだけで結線が完了する。結線の際に工具がいらず、稼働後や輸送後の増し締めも不要だ。このため、ねじ端子台やクランプ端子台に比べて結線作業にかかる時間を短縮できる。
この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です
日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。