村田製作所は、同社従来品に比べて検出ノイズを約1/4に低減した6軸慣性センサーモジュールを発売した(ニュースリリース)。「新製品を使えば、測定対象物の動きや位置をセンチメートル(cm)の分解能で検出可能になる」(同社)という。自律運転に対応した作業現場用車両や農業機械、建設機械、慣性計測装置(IMU)、動的傾斜測定システム、ロボット、無人航空機などの産業機器に向ける。ADAS(先進運転者支援システム)や自律航法システム、衛星測位システムなどの高精度化にも適用できるとする。

検出ノイズを約1/4に低減した6軸慣性センサーモジュール
(出所:村田製作所)
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 3軸加速度センサーと3軸角速度センサー(ジャイロセンサー)を1つのパッケージに収めたモジュールである。どちらのセンサーも、MEMS技術で製造した。加速度検出時のノイズは0.5mg(標準値、gは重力加速度)、角速度検出時は0.007度/秒(標準値)と、従来の1/4に低減した。これで、測定対象物の動きや位置をセンチメートル(cm)の分解能で検出可能になる。

 加速度/角速度検出時のノイズを1/4に低減できた理由は2つある。1つは、同社独自の「3次元(3D)MEMS」技術で製造するセンサー素子を微細化したこと。もう1つは、加速度センサーと角速度センサーで検出した信号を処理するASICの信号処理回路を最適化したことである。

 新製品の型番は、「SCHA63T」である。パッケージの外形寸法は19.71mm×12.15mm×4.6mmで、端子数は32本。直交誤差(例えば、x軸の加速度がy軸やz軸で検出されてしまう現象。他軸感度誤差とも呼ぶ)は、交差軸キャリブレーションを施すことで最大0.14度に抑えた。さらに、「機械的な衝撃や振動に対する高い耐性を確保した」(同社)という。検出した信号はデジタル信号に変換し、SPIインターフェースを介して出力する。異常状態に対する自己診断機能を備える。車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100」に準拠する。自動車の機能安全規格「ISO 26262 ASIL-D」への対応も可能だ。新製品のこのほかの主な仕様は下表の通りである。価格は明らかにしていない。

新製品の主な仕様
(出所:村田製作所)
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