伊仏合弁STMicroelectronics(STマイクロ)は、WPC(Wireless Power Consortium)が策定したワイヤレス給電規格「Q1 1.2.4」に準拠したレシーバーIC「STWLC68」を発売した(ニュースリリース)。最大5Wの出力電力に対応する。特徴は、集積度が高い点にある。同期整流回路やLDOレギュレーター、32ビットマイコン(デジタル処理コア)、A-D変換器などを1チップに集積した。外付け部品の個数を減らせるため、部品(BOM)コストを削減できるという。スマートフォンやタブレット端末、小型ウエアラブル端末などに向ける。

Q1 1.2.4規格に準拠したワイヤレス給電レシーバーIC。STMicroelectronicsのイメージ
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 Q1 1.2.4規格で定められた誘導性通信プロトコルとBPP(Base Power Profile)をサポートする。集積した同期整流回路は最大+27V入力に対応しており、変換効率は98%(標準値)が得られる。出力電圧は+3.6〜20Vの範囲において、25mVステップでユーザーが設定できる。ワイヤレス給電システム全体の変換効率は最大で80%が得られるという。異物検出機能(FOD:Foreign Object Detection)や、同社独自の安全確保用IPコアを搭載した。A-D変換器は8チャネル入力に対応しており、分解能は10ビット。6本の汎用入出力(GPIO)や400kHz動作のI2Cインターフェース、OTPメモリーなどを搭載した。
 
 出力の過電圧クランピング機能や、発熱に対するマネジメント機能と保護機能などを用意した。パッケージは、外形寸法が3.29mm×3.7mm×0.6mmと小さい72端子WLCPS。動作温度範囲は0〜+85℃。すでに量産を始めている。1万個購入時の米国での参考単価は2.0米ドルからである。