オムロンは、産業用ロボットのハンド部分に搭載できる3D画像センサー「FH-SMD」シリーズを発売した。バラ積み状態の部品を3Dで認識する画像センサーで、カメラの小型・軽量化により、ロボットハンドへの搭載を可能にした(図1)。これまで人が作業していた場所に導入できるため、従来の3D画像センサーを利用するのに比べて省スペース化を図れる。自動車部品のバラ積みピッキング作業などでの利用を想定している。
同社がかねて展示会などで開発品を参考出展していたものを製品化した。センサー本体の外形寸法は高さ53×幅110×奥行き77mmで、質量は約570g。ロボットハンドに取り付けられるため、ロボットを設置するスペースさえあれば3D画像センサーを導入できる(図2)。協働ロボットなどと組みあわせれば、「今は手作業でやっているバラ積み部品のピッキング作業をそのまま自動化できる」(同社インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー商品事業本部センサ事業部画像PMG経営基幹職の中下直哉氏)。従来、3D画像センサーを利用するには、据え付けるためのフレームを設置するなど大がかりな設備やレイアウト変更が必要だった。
ロボットハンドに搭載すれば、ロボットアームの可動範囲の複数箇所にある部品のピッキングが可能(図3)。部品棚や倉庫などへも移動させやすい。その上、部品の設置状態に合わせて視点を変えながら部品を認識できるので、作業時の死角が減り、安定した検出が可能という(図4)。
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