米Texas Instruments(TI)は、積み重ねて実装可能(スタッカブル)な最大40A出力の降圧型DC-DCコンバーターIC「TPS546D24A」を発売した(ニュースリリース)。同社のDC-DCコンバーター製品ファミリー「SWIFT」に含まれるものだ。PMBusを搭載しており、発売したICを最大4個接続して電流シェアリングを実現できる。すなわち、最大160Aの出力電流が得られることになる。同社によると、「+85℃の周囲温度において160Aの出力電流が得られる。この出力電流は競合他社品の4倍と大きい」という。さらに、積み重ねて実装できるため、基板上の実装面積を削減できる。「マルチフェーズ(多相)に対応した降圧型DC-DCコンバーター制御ICなどのディスクリート部品で構成した場合と比較すると、回路全体の実装面積を10%(130mm2)以上削減できる」(同社)としている。大電流を供給する必要があるFPGAやマイクロプロセッサー(MPU)、ASICなどの駆動に向ける。具体的な応用先は、データセンター機器や、コンピューター機器、医療機器、無線通信用基地局、有線通信ネットワーク機器などである。

発売した降圧型DC-DCコンバーターICの主な応用先であるデータセンター機器のイメージ。
Texas Instrumentsのイメージ
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 非絶縁タイプの降圧型DC-DCコンバーターICである。フィードバックループの制御方式には、固定周波数の電流モード方式を採用した、同期整流方式に対応しており、ハイサイドスイッチとローサイドスイッチの両方を集積した。オン抵抗は、ハイサイドスイッチが4.5mΩで、ローサイドスイッチが0.9mΩといずれも低い。入力電圧範囲は+2.95~16V。出力電圧は、+0.6~5.5Vの範囲において端子設定(ピンストラップ)で選択できるほか、+0.25~6.0Vの範囲においてPMBusを介して設定することも可能だ。出力電圧の誤差は最大±1%と小さい。このためFPGAなどが求める高い電源電圧精度を確保できるとしている。

 スイッチング周波数は、225k~1.5MHzの範囲における12個の値の中から、8本の端子の設定で選択できる。「変換効率は、競合他社品に比べて約3.5ポイント高められる」(同社)という。パッケージは、実装面積が5mm×7mmと小さい40端子QFN。動作接合部温度範囲は−40~+150℃。パッケージの熱抵抗は8.1℃/Wと低い。「このため競合他社品に比べて、動作温度を13℃下げられる」(同社)。1000個購入時の米国での参考単価は4.27米ドルからである。評価モジュール「TPS546D24AEVM」も用意している。米国での参考単価は199米ドルである。