米Alpha and Omega Semiconductor(A&O)は、車載充電器(オンボード充電器)に向けた+1200V耐圧のSiCパワーMOSFETを発売した(ニュースリリース)。車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q101」に準拠しており、最大動作接合部温度は+175℃と高い。車載充電器以外の応用先は、モーター駆動用インバーターや充電ステーション(EVSE:Electric Vehicle Supply Equipment)などである。

車載充電器に向けた+1200V耐圧のSiCパワーMOSFET
(出所:Alpha and Omega Semiconductor)
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 新製品の特徴は2つある。1つは、同社の最新プロセス技術「第2世代αSiC MOSFET」で製造することで、オン抵抗を33mΩ(ゲート-ソース間電圧が+15Vのときの標準値)に抑えたこと。これで、導通損失を低減できる。もう1つは、ソース電極にケルビン接続(ケルビンソース接続)を採用した4端子TO-247パッケージに封止したこと。ケルビンソース接続は、大きな電流が流れるメイン経路と、ゲート駆動信号のリターン経路を分離できるため、寄生インダクタンスを低減できる。同社によると、「3端子の一般的なパッケージを採用した場合に比べて、スイッチング損失を約75%減らせる。このためスイッチング周波数を高めやすくなる」という。

 新製品の型番は「AOM033V120X2Q」である。最大ドレイン電流は連続時に68A,パルス時は120A。全ゲート電荷量は104nC(標準値)。入力容量は2908pF(標準値)。出力容量は128pF(標準値)。帰還容量は9.9pF(標準値)。ゲート抵抗は1.7Ω(標準値)。出力容量による損失エネルギー(Eoss)は63μJと少ない。ボディーダイオードの逆回復時間は48ns(標準値)と短く、逆回復電荷量は226nC(標準値)と少ない。すでに量産出荷を始めている。価格は明らかにしていない。