新日本無線は、操作ボタンや操作スイッチをタッチレス化する光学センサーモジュールを発売した(ニュースリリース)。応用先として、自動販売機や券売機、現金自動預け払い機(ATM)などを想定する。同社によると、「こうした公共性の高い装置の操作ボタンをタッチレス化することで、新型コロナウイルスの感染対策や衛生度を高めることが可能になる」という。

 新製品では、赤外光LEDと受光ICを1つのパッケージに収めた。操作ボタンや操作スイッチに指を近づけると、赤外光が指で反射されてモジュールに戻る。これを受光ICで検出することで、操作ボタンや操作スイッチのオン/オフを検出する仕組みである。モジュールの外形寸法は3.6mm×5.8mm×1.2mmと小さい。このため「既存の操作ボタンや操作スイッチに簡単に組み込める」(同社)という。

操作ボタンや操作スイッチをタッチレス化する光学センサーモジュール
(出所:新日本無線)
[画像のクリックで拡大表示]

 自動販売機や券売機などでは、複数の操作ボタンが狭い間隔で複数個並んでいる。このため、指で反射した赤外光が隣にあるモジュールに飛び込むことによる誤検出が懸念される。この点については、2つの対策を用意した。1つは、用途に応じて検知距離を調整する機能である。赤外光LEDの駆動電流を外付け抵抗で調整することで、0〜50mmの範囲で検知距離を設定できる。もう1つは、隣り合ったモジュール同士の赤外光LEDの変調周期をずらす干渉防止機能を用意したことだ。「これらの機能を活用すれば誤検出を防止できる」(同社)という。

 新製品の型番は「NJL5830R」である。受光ICには、フォトダイオードのほか、検出した信号を増幅するアンプ回路や比較器、信号処理回路、タイミング回路などを集積した。赤外光LEDのピーク発光波長は940nm(標準値)。外乱光の許容照度は1万lux(ルクス)と大きい。このため、「屋外に設置する装置にも適用できる」(同社)。検出結果はデジタル信号で出力する。指の近接を検知するとデジタル出力信号が高(ハイ)レベルに遷移するノーマリーオン型である。電源電圧は+5.0V。動作温度範囲は−30〜+70℃。すでにサンプル出荷を始めている。サンプル価格は600円。量産は2021年4月に始める予定である。

新製品の内部ブロック図
(出所:新日本無線)
[画像のクリックで拡大表示]