米マーベル(Marvell Semiconductor)は、Arm v8AアーキテクチャーのCPUコアを中核にしたネットワークインフラ装置向けプロセッサーの新製品群を発表した。さまざまな有線・無線ネットワークのレイヤー2やレイヤー3のトランスボート・制御処理に向けた「OCTEON TX2ファミリー」と、4Gや5Gのレイヤー1のベースバンド処理に向けた「OCTEON Fusion」である。どちらも、第5世代のOCTEONファミリー製品に当たるという。

 今回発表されたOCTEON Fusionには「CNF95xx」という製品番号が付けられている。Marvellによれば、既存のOCTEONやOCTEON Fusionは700万個以上が3Gや4Gの基地局向けに出荷されており、その実績によってCNF95xxの引き合いは強く、一部のTier 1 OEM向けの量産が始まっているという。OCTEON Fusionは、OCTEON TX2ファミリーに複数の回路を加えた構成のため、最初にOCTEON TX2ファミリーの構成を紹介する。

 OCTEON TX2ファミリーは、Arm v8AアーキテクチャーでMarvellが詳細設計したCPUコア(OCTEON TX2コア、と呼ぶ)を中核にした製品「CN92xx」(12~18コア)/「CN96xx」(18~24コア)/「CN98xx」(30~36コア)と、Arm v8Aアーキテクチャーで英Armが詳細設計した「Cortex-A72」を中核にした製品「CN913x」(4コア)からなる(ニュースリリース1)。OCTEON TX2ファミリーの特徴は、ネットワーク処理に向けたアクセラレーター(専用処理回路)を複数集積することで、高性能化と低消費電力化を両立させたことである。

 集積したアクセラレーターには、対称/非対称暗号処理を担う「NITROX V」、各種パケット処理(パケット受信/パケットパージング/フロー分類/バッファー管理/QoS/パケット送信/スケジューリングなど)を担うアクセラレーター、トラフィック管理(ロードバランス管理やパケットオーダリング、同期など)を担うアクセラレーターがある。さらに、25Gビット/秒のSerDesをベースにしたI/OインターフェースをOCTEON TX2ファミリーは持ち、100G~1Gビット/秒のEthernetやPCI Express Gen4などに対応する。

OCTEON TX2 CN92xx/CN96xx/CN98xxの機能ブロック図
Marvellの図
[画像のクリックで拡大表示]
OCTEON TX2 CN92xx/CN96xx/CN98xxの主な仕様
Marvellの表
[画像のクリックで拡大表示]

 上述のネットワーク処理向けアクセラレーターや高速I/Oを備えたことなどにより、新製品のOCTEON TX2ファミリーは前世代のOCTEON 製品に比べて、2.5倍の処理性能を持つという。例えば、パケット処理のスループットは最大200Gビット/秒を超えるとする。独自設計のOCTEON TX2コアを中核にしたCN92xxとCN96xx、Cortex-A72を中核にしたCN9130は、現在出荷中。レファレンス設計や開発キットの用意もある。CN98xxシリーズは2020年第2四半期中にサンプル出荷を開始予定である。

OCTEON TX2 CN9130の機能ブロック図
Marvellの図
[画像のクリックで拡大表示]
OCTEON TX2 CN913x製品の主な仕様
Marvellの表
[画像のクリックで拡大表示]

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。