ルネサス エレクトロニクスは、Armコア集積32ビットマイコン「RAファミリ」の新製品「RA6M5グループ」を発売し、量産を始めた。RAファミリの量産中マイコンではハイエンド製品となる。高性能・高機能なIoT機器に向ける。

新製品と対応するインターフェースの例、および応用先のイメージ
(出所:ルネサス)
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 新製品のCPUコアは「Arm Cortex-M33」。その動作周波数は、2020年10月に発表した「RA6M4マイコングループ」*1と同じく最大200MHzで、量産中のRAファミリ製品の中では最も高速である。集積したフラッシュメモリーの容量は最大2Mバイトで、20年12月に発表の「RA4M3グループ」*2と並び、量産中のRAファミリ製品の中では最大容量になっている。このように、RAファミリの中では高速・大容量フラッシュであり、さらに様々なインターフェースに対応することや強固なセキュリティー機能を備えていることが新製品の特徴だという。

RAファミリと新製品の主な仕様
新製品は赤枠とNewのロコが付いた「RA6M5」。(出所:ルネサス)
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 例えば、対応するインターフェースは、CAN FDやDMA(Direct Memory Access)付きEthernetコントローラー、USBフルスピード/ハイスピード、各種シリアルインターフェースである。また、セキュリティーに関しては、「PSA Certified Level 2およびSESIP1認証を取得したRA6M4と同様のセキュリティー機能とソフトウェアサポートを提供する」と説明している。例えば、Armのセキュリティー技術「TrustZone」に対応する。また、ルネサス独自の暗号処理回路「Secure Crypto Engine」により、複数種類の対称・非対称暗号の演算、高度な鍵の管理、セキュリティー・ライフ・サイクル管理、改ざん検知、およびサイドチャネル攻撃への強い耐性などといった機能を備える。

新製品の機能ブロック図
(出所:ルネサス)
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 新製品は最大2Mバイトのフラッシュメモリーに加えて、512KバイトのSRAM(うち64KバイトはECC付)を集積する。また、Octaメモリーインターフェースを備えており、メモリーを拡張できる。メモリー・ブロック・スワップ機能とバックグラウンドオペレーション機能により、元のファームウエアが動作中に、32Kバイトのブロック単位で新しいファームウエアに入れ替えることが可能である。このほか、新製品は、静電容量式タッチキー回路や12ビットA-D変換器、12ビットD-A変換器などを集積している。パッケージは100/144/176ピンLQFP、および176ボールBGAから選べる。

 応用開発に向けて、評価キット「EK-RA6M5」を用意する。また、エコパートナーのDTSインサイト(本社:東京)は同社のエミュレーター「adviceXross」をRA6M5に対応させた。また、アルファプロジェクト(本社:東京)は、RA6M5搭載の小型ボード「AP-RA6M-1A」を提供する。

評価キット「EK-RA6M5」
(出所:ルネサス)
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