伊仏合弁STMicroelectronics(STマイクロ)は、Industry 4.0用途に向けた振動センサーIC「IIS3DWB」を発売した(ニュースリリース)。産業機器の振動センシングに最適化した3軸MEMS加速度センサーで構成した。特徴は、周波数帯域が広く、雑音が少ないことである。周波数帯域(周波数応答が±3dBの範囲)は直流(DC)〜6kHz。雑音は、3軸検出モードにおいて75μg/√Hz、1軸検出モードにおいて60μg/√Hzである(gは重力加速度)。工場に設置する製造装置や産業機器などの振動モニタリングや状態モニタリング、メンテナンス予知のほか、テスト機器や計測器などに向ける。

「Industry 4.0」用途に向けた振動センサーICと評価ボード。STMicroelectronicsのイメージ
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 3軸MEMS加速度センサーチップのほか、A-D変換器や信号コンディショニング回路、フィルター回路、周波数帯域イコライザー、温度センサーなどを搭載した。信号出力はデジタル形式。ファームウエアなどのプログラミングは不要で、「プラグ・アンド・プレイで使用できる」(同社)という。加速度の測定範囲(フルスケール)は±2g、±4g、±8g、±16gの中から選択できる。感度は±2%(最大値)。ゼロgのオフセット誤差は±180mg(最大値)。出力データレートは26.667kHz(標準値)である。容量が3KバイトのFIFOメモリーを搭載した。電源電圧は+2.1〜3.6V。消費電流は、3軸検出モードにおける最大性能時に1.1mAと少ない。パッケージは、外形寸法が2.5mm×3.0mm×0.83mmの14端子LGA。動作温度範囲は−40〜+105℃。すでに量産を始めている。米国における参考単価は9.00米ドルである。

 このほか、新製品のほかに慣性センサー、温度センサー、圧力センサー、湿度センサー、マイクロフォンなどの複数のセンサーを搭載した評価キット「STEVAL-STWINKT1」を併せて発売した。製造装置や産業機器などの状態モニタリングに向ける。信号処理用に英ArmのCPUコア「Cortex-M4」を集積したマイコン「STM32L4R9ZI」を実装しており、実効値の移動平均の算出や高速フーリエ(FFT)演算などの振動解析が可能である。外部インターフェースとして、Bluetooth(BLE4.2規格に準拠)と、RS-485、USBを用意した。すでに販売を開始している。米国での参考単価は99.00米ドルである。